中国人民解放軍が3日間に及ぶマカオ市街地での救援活動終える…台風13号で甚大な被害
- 2017/8/28 17:30
- 社会・政治
マカオの街に人的及び物的に甚大な被害をもたらした台風13号(国際名=ハト)の襲来から6日目(8月28日)を迎えている。
マカオ特別行政区政府から災害救援のための派遣要請を受けて出動していた中国人民解放軍駐マカオ部隊が同日午前7時に任務を終え、午前8時までにタイパ島にある駐屯地に引き上げた。同部隊は被災3日目(25日)午前から3日間にわたって1000人の隊員を動員し、市内各所でがれきの撤去作業などに従事した。なお、中国人民解放軍駐マカオ部隊への救援要請は1999年12月20日にマカオがポルトガルから中国へ返還されて以降、今回が初めてのことだった。
マカオ政府広報官事務所が同日午前に発表した内容によると、今回の人民解放軍駐マカオ部隊の活動範囲は約107.6万平米、道路長にして約12.05万キロメートル、処理した倒木の数は680本、輸送したゴミの量はトラック約700台分に上るという。
中国人民解放軍駐マカオ部隊は年に一度、駐屯地の一般公開といったマカオ市民との交流イベントが年に数回開催されるが、普段の生活の中でその存在を意識することはほとんどない。今回の救援活動では、隊員たちがマカオの警察や消防、民間のボランティアらと協力し、夜を徹して作業にあたった。真摯かつ友好的な態度で復旧作業に関った姿を多くの市民が目の当たりにし、SNSサイト上のコメント欄でも、好意的な意見や感謝の声が圧倒的多数を占めた。
このほか、中国からは広東省の給水車20台がマカオに派遣された。現在もマカオ市内の一部で停電や断水が続いている。
なお、マカオには昨日(27日)にも別の台風(14号=パカー)が接近し、13号で大きな被害の発生した沿岸部の一部が再び浸水したほか、新たな倒木や建造物への被害も確認された。目下、マカオ政府及び民間ボランティアらによる復旧作業が進められている。