マカオ、カジノ従業員の業務外時間カジノ入場禁止盛り込んだ法律改正案に関する意見募集手続き実施

マカオ政府のギャンブル監理部門にあたる博彩監察協調局(DICJ)は9月26日に記者会見を開き、カジノフロアへの入場条件を規定する法律の改正案について、同月27日から10月26日までの期間、パブリックコメント(意見公募手続き)を実施すると発表した。

今回の改正案では、カジノ従業員の業務外(余暇)時間におけるカジノフロア入場禁止が盛り込み、違反した場合の罰則については、1000〜1万パタカ(日本円換算:約1万4000〜14万円)の罰金としている。なお、例外として春節(旧正月)の三が日は入場が認められ、すでに入場禁止対象となっている公務員と同様の扱いとなる。

DICJでは、カジノ従業員を入場禁止対象とする理由について、マカオ政府にギャンブル依存として登録している人の職業のうち、無職に続いてカジノディーラーとカジノサービススタッフが多いことを挙げ、カジノ業従事者の保護するためとした。

このほか、年齢制限により入場が認められない21歳未満がカジノに入場した場合の処分方法の簡素化、いわゆる「違反切符」を即時交付する方法の採用も盛り込まれた。DICJによれば、違反者の大半がマカオ以外からの観光客であり、マカオ滞在時間が短く、既存の手続きでは当事者を追いかけきれないことがあったという。

マカオでは、21歳未満の者がカジノへ入場したことが発覚した場合、本人及びカジノ運営企業の双方についてそれぞれ1000〜1万パタカ、1万〜50万パタカ(約14万〜700万円)の罰金が科される。また、21歳未満がカジノゲームに参加していた場合、ベット金、勝ち金はいずれも没収となり、公庫に納入される。DICJでは、法改正により、ベット金、勝ち金の公庫納入をより確実にしたい考えを示した。

DICJによるカジノ従業員の業務外時間カジノ入場禁止盛り込んだ法律改正案に関する意見募集手続き実施についての記者会見=2017年9月26日(写真:GCS)

DICJによるカジノ従業員の業務外時間カジノ入場禁止盛り込んだ法律改正案に関する意見募集手続き実施についての記者会見=2017年9月26日(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…
  2.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…
  3.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  4.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun