中国本土の自家用車が陸路ボーダーを強行突破してマカオへ侵入
- 2018/1/1 13:47
- 社会・政治
12月31日午前8時30分頃、中国本土登録の自家用車が陸路のボーダーを強行突破し、マカオに侵入する事件が発生した。
マカオ治安警察局の発表によれば、自家用車は中国広東省珠海市の横琴イミグレーションから許可を得ずに出境。すぐに中国本土側からマカオ警察と税関に連絡があったが、マカオとの間を結ぶ蓮花大橋を通ってマカオ側のコタイイミグレーションを猛スピードで突破して市街地に出たという。
その後、警察が追跡に乗り出し、8時45分に乗り捨てられた車両をマカオ国際空港の旅客ターミナルビル出発階前の路上で発見。また、マカオ国際空港の制限エリア内で当該車両を運転していたとみられる中国湖南省出身の30代の男の身柄を拘束した。
男は警察の調べに対し、マカオから飛行機に乗るため湖南省の自宅から車で来たと話しているというが、チケットは購入していなかったとのこと。警察では、詳しい動機などについて調べを継続するとともに、男を制限エリア侵入、危険運転などの罪で1月2日にも送検する方針。
なお、男がマカオ内で運転した際、対人及び対物事故は起こしていなかったことが確認され、車内及び身の回りから疑わしい物品は見つからなかったという。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土とマカオの間で陸路ボーダーを経由した自動車の往来は可能だが、車両に中国本土とマカオの2枚のナンバープレートを付ける必要があるほか、運転手は両地の運転免許証を持ち、合法的に滞在していなければならないなどの条件がある。今回、強行突破した車両は中国本土のナンバープレートのみしか付けておらず、運転手は中国パスポートと期限切れの香港マカオ通行証を所持していたとのこと。
今回の事件を受け、マカオ税関と警察はイミグレーション施設の車両検問所におけるバーの長さの調整や防護策の設置など、強行突破対策強化を導入済みとした。