マカオの17年第4四半期MICE統計公表…会議と展示会の参加・入場者数大幅伸長

マカオ政府統計調査局は2月27日、昨年第4四半期(2017年10〜12月)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計データを公表。

昨年第4四半期のMICE開催件数は378件、参加・入場人数は69.4万人(延べ、以下同)だった。

コンベンション(会議)の開催件数は前年の同じ時期から2件増の354件、参加者数は23.8%増の8.6万人。参加人数200人以上のイベントが参加者数が34.0%増だったほか、4時間以上の会議は8件減の244件だったものの、参加者数は40.1%増の7.7万人に上った。会議全体の平均開催期間は横ばいの1.6日、使用総面積は20.6%減の31.3万平米。

エキジビション(見本市)は2件増の18件で、入場者数は45.8%増の59.1万人。このうち16件が民間主催によるもので、入場者数は31.0%減の45.9万人。政府機関主催によるエキジビションの入場者数についても140.7%の大幅増となる13.2万人。平均開催期間は0.1日増の3.3日、使用総面積は2.0%減の15.2万平米。インセンティブ活動は3件増の6件、参加者数14.1%増の1.6万人、平均活動時間は0.3日増の2.6日、総使用会場面積は21.0%減の13.6万平米。

エキジビション主催者提供資料によれば、18件のエキジビションの売上は7673万パタカ(日本円換算:約10.1億円)で、ブース出展者からの賃料と政府及びその他機関からの補助金が75.3%を占めた。経費は1.14億パタカ(約15.1億円)で、設営費が27.1%を占めた。民間主催の16件に限ると、売上は7422万パタカ(約9.8億円)で、政府またはその他機関からの補助金が77.8%、ブース出展者からの賃料が20.6%を占めた。経費は8610万パタカ(約11.4億円)で、内訳は設営費が25.9%、宣伝費が14.3%。エキジビション出展社数は2250で、このうち中国本土の業者と地元マカオの業者で72.8%を占めた。エキジビションを訪れたバイヤーは5.0万人で、中国本土と地元マカオからが全体の53.9%。民間主催のエキジビションの出展社数は1342、バイヤーは1.7万人で、このうちマカオの業者が占める割合はそれぞれ43.2%、56.4%。

第4四半期に開催されたエキジビションに出展した417人への調査によると、売上のうち商品販売が88.7%、経費のうちブース賃料が40.6%、設営費が40.4%を占めたという。

昨年通期のMICE開催件数は前年から105件増の1381件、参加・入場人数は10.4%増の190.1万人。会議は90件増の1285件、参加者数は39.3%増の24.5万人。このうち、参加人数200人以上の会議の参加者数が55.2%増の19.1万人、4時間以上の会議が81件増の869件で、参加者数は56.6%増の20.6万人。平均開催期間は0.1日増の1.6日、使用総面積は53.3%増の119.8万平米。エキジビションは4件減の51件、入場者数は7.2%増の160.8万人。このうち、民間主催のものが44件で、このうち入場者数2万人以上のものが2件減の21件、その入場者数は5.4%増の120.3万人。インセンティブ活動は19件増の45件、参加者数は5.4%増の4.8万人。

51件のエキジビション主催者提供資料によれば、売上は1.84億パタカ(約24.3億円)で、ブース出展者からの賃料の占める割合が51.3%。経費は2.29億パタカ(約30.2億円)で、設営費と宣伝費の占める割合がそれぞれ27.2%、16.1%。このうち、民間主催の44件に限った売上は1.77億パタカ(約23.4億円)、経費は1.44億パタカ(約19.0億円)。政府及びその他機関からの補助金7185万パタカ(約9.5億円)を除いた利益は3862万パタカ(約5.1億円)のマイナスだったが、前年の4805万パタカ(約6.3億円)のマイナスからは良化した。

昨年通期のエキジビション出展社数は5533で、このうち中国本土の業者と地元マカオの業者の占める割合がそれぞれ28.6%、35.9%を占めた。エキジビションを訪れたバイヤーは9.9万人で、地元マカオからが全体の53.3%を閉めた。民間主催のエキジビションの出展社数は3323、バイヤーは7.7万人で、このうちマカオの業者が占める割合はそれぞれ40.5%、56.8%。昨年開催されたエキジビションに出展した1230人への調査によると、売上のうち商品販売が95.8%、経費のうちブース賃料が50.9%を占めたという。

近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。

昨年第4四半期に開催されたエキジビション「MGSエンターテイメントショー2017」開幕式典(資料)=2017年11月14日、ヴェネチアンマカオ・コタイエキスポホール-本紙撮影

昨年第4四半期に開催されたエキジビション「MGSエンターテイメントショー2017」開幕式典(資料)=2017年11月14日、ヴェネチアンマカオ・コタイエキスポホール-本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun