マカオ税関、中国本土からの密航者5人を相次ぎ検挙
- 2018/3/3 15:57
- 社会・政治
マカオ税関(澳門海關)は3月3日、同月2日の早朝にかけて密航事件が相次いで発生し、いずれも中国本土出身の密航者5人を検挙したと発表した。
2日午前4時頃、税関のパトロール隊員がタイパ島北部の沿岸にある大規模マンション群「海洋花園」付近で不法上陸の男1人を発見し、身柄を拘束。その後、隊員を増やして付近の捜索にあたったところ、午前6時頃、不法出境しようとしていたとみられる女1人を発見し、身柄を拘束した。
これとは別に、同日午前6時頃、中国沿岸警備当局から3人乗りのゴムボートがタイパ島の西灣大橋方面に向かったとの情報提供を受け、パトロール隊員を現場周辺に派遣して捜索にあたり、密航を手助けした男1人と不法上陸とみられる男2人の身柄の拘束に成功した。
税関では、密航を手助けしたとみられる男1人を密航ほう助の罪で送検、残る密航者4人の身柄を出入境管理を管轄する治安警察局に引き渡し済みとした。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。