毎年恒例のマカオ大学ポルトガル語夏期講座が開幕、過去最多の461人受講=今年で32回目
- 2018/7/17 9:31
- 社会・政治
マカオ大学(澳門大學)人文学部ポルトガル語学科が主催する「第32回ポルトガル語夏期講座」が7月16日に開幕した。
同講座は中国語とポルトガル語のバイリンガル育成、ポルトガル語及びポルトガル文化の普及を目的として1986年から毎年夏休みシーズン恒例で開講されているもの。マカオ大学はマカオを代表する公立の総合大学として知られる。
期間は8月3日までの約3週間で、入門クラス、基礎クラス、中級クラス、中上級クラス、上級クラス、翻訳クラスを設定。それぞれ座学のほか、マカオの歴史地区をめぐる課外授業や、ポルトガルのフォークダンスの習得、文化遺産に関するパネルディスカッションなども取り入れられ、ポルトガル語だけでなく、マカオ独特の歴史、社会、経済、政治、文化への理解を深めることができるカリキュラムとなっている。
オーストラリア、英国、フランス、インド、日本、韓国、シンガポール、米国、中国本土、香港、マカオ、台湾などから過去最多となる461人の学生が受講するとのこと。このうち、米国から参加する6人は米国に移民したマカオ生まれのポルトガル系学生で、自身のルーツを求めて受講を決めたという。
マカオは1999年12月20日にポルトガルから中国へ返還されて以降もポルトガル語が公用語のひとつとなっているほか、ポルトガルをベースにした法律、経済体系も多く残ることから、近年では中国におけるポルトガル語圏諸国との窓口役として、あらためて脚光を浴びる存在となっている。