災害に強い街づくりを掲げるマカオ、避難所16ヶ所の開設準備整う…約2万4000人収容可

昨年(2017年)8月23日の午前から午後にかけて、台風13号(国際名:ハト)がマカオへ襲来。数十年に一度という規模の人的、物的にも甚大な被害をもたらしたことは記憶に新しい。

特に、海岸線に近い低地、窪地では浸水による被害が大きく、ライフラインの復旧に相当の時間を要した。

マカオ政府は、台風13号による被災を教訓とし、災害に強い街づくりを掲げ、ハード、ソフトの両面で様々な防災対策を打ち出してきた。

そのうちのひとつとして、避難センターの開設準備が挙げられる。政府関連部門から成る特別チームを編成し、避難センターを市内16カ所に、緊急時の集合・避難場所を4カ所に設定し、運用モデルの策定及び必要物資の収集など開設準備を進めてきた。これまでに投じた予算は350万パタカ(日本円換算:約4800万円)で、概ね準備は整ったという。

8月16日、マカオ半島中心部に位置する塔石体育館の避難センターの様子をメディアに公開された。マカオ政府社会工作局の担当者によれば、避難センターの収容人数は16カ所合計で2万4000人(*マカオの総人口は約65万人)とのこと。各避難センターには、緊急用食料、布団セット、衛生設備、充電設備、授乳室が揃うほか、バリアフリーにも対応。また、すべてのサイネージを中国語、ポルトガル語、英語の3言語で掲出し、外国人の利便性も考慮しているとした。

メディアに公開されたマカオ・塔石体育館の避難センター(写真:GCS)

メディアに公開されたマカオ・塔石体育館の避難センター(写真:GCS)

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