2017年マカオのギャンブル業界売上高約3兆6768億円…4年ぶり対前年プラスに
- 2018/9/10 16:21
- カジノ・IR
マカオ経済の屋台骨として知られるのが、カジノを中心としたゲーミング(ギャンブル)産業だ。マカオにはカジノ以外にも、競馬、スポーツくじ、ロトなどのギャンブルが存在し、政府とコンセッション(経営権契約)を結ぶ民間事業者によって運営されている。
マカオ政府統計調査局は9月10日、昨年(2017年)のゲーミング業調査結果を公表。同年のマカオのゲーミング10社の合計売上高は前年から18.7%増の2680.1億マカオパタカ(日本円換算:約3兆6768億円)で、4年ぶりに対前年プラスとなった。また、ゲーミング及び関連サービス売上についても、18.7%増の2678.6億マカオパタカ(約3兆6748億円)。内訳は、ゲーミング売上が18.9%増の2665.4億マカオパタカ(約3兆6558億円)、料飲売上が11.9%増の5.7億パタカ(約78億円)。一方、銀行預金の減少の影響により、受取利息は10.9%減の1.5億マカオパタカ(約21億円)に。
10社の合計支出は18.5%増の1148.9億マカオパタカ(約1兆5758億円)。このうち、購買、コミッション、顧客へのリベートが23.0%増の608.6億マカオパタカ(約8347億円)で、支出全体の53.0%を占めた。営業費用は16.7%増の279.4億マカオパタカ(約3832億円)で、いわゆるコンプ(ホテル宿泊、飲食、商品、サービス等の顧客への無料提供)が16.5%増の126.0億マカオパタカ(約1728億円)、管理サービス及び第三者サービスが32.3%増の51.8億マカオパタカ(約710億円)、マーケティングプロモーション・宣伝が12.0%増の47.9億マカオパタカ(約657億円)。従業員支出は7.4%増の213.3億マカオパタカ(約2926億円)。このほか、営業外費用(減価償却費及び支払利息を含む)が30.5%増の47.6億マカオパタカ(約653億円)。
業界の経済貢献を示す付加価値総額は17.6%増の1790.7億マカオパタカ(約2兆4561億円)。業界の利益は19.1%増の1577.4億マカオパタカ(約2兆1635億円)、利益率は0.2ポイント上昇の58.9%。一方、複数の大型ツーリズム・ゲーミング施設が2016年に落成したことを受け、2017年の業界の総固定資本形成は87.2%の大幅減となる9.5億マカオパタカ(約130億円)にとどまった。