マカオで今年8人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はフィリピン人女性旅客

マカオ政府衛生局(SSM)は9月17日午後、今年(2018年)に入って以降で8人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。

SSMによれば、患者はフィリピン人女性旅客(30)で、マカオ半島の下環街に滞在していたという。9月6日から12日にかけて仕事のため香港に滞在し、12日にマカオへ入り、13日に発熱、頭痛等の症状が現れたとのこと。15日になってマカオ半島にある仁伯爵綜合醫院救急外来を受診し、デング熱検査を受け、17日にSSM公衆衛生研究所による検査結果が明らかとなり、デング熱に感染していることが確認された。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断。

現在、患者は熱も下がり、容体は安定しているとのこと。また、患者と同宿していた3人の友人にデング熱特有の症状は見られなかったというが、健康状況の追跡を実施する方針。SSMでは、患者の滞在先周辺で蚊の駆除を実施する予定。

マカオでは昨年(2017年)域内デング熱感染が7例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認された。今年は1月、3月、4月、7月、8月、9月にかけて輸入性デング熱感染が7例確認されており、患者はマレーシア(3例)、タイ(2例)、インドネシア(1例)、カンボジア(1例)への渡航歴があった。また、6月には今年初めてとなる域内感染例も確認されている。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に再度呼びかけた。目下、マカオは雨季にあたり、デング熱やジカ熱を媒介する蚊が繁殖しやすい環境となるため、域内においても注意が必要となる。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3200万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ市政署(IAM)は11月25日、コロアン島のコロアンビレッジにある路環街市(コロアン公設市…
  2.  マカオ政府財政局が11月22日に公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜10月…
  3.  マカオ特別行政区政府民航局(AACM)は11月22日、同局と中国(本土)民用航空局、香港特別行政…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は11月22日、治安警察局及び消防局と合同でマカオの4つの陸路イミグレーシ…
  5.  マカオの主要な空の玄関口・マカオ国際空港の運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun