マカオ、国慶節大型連休7日間のホテル客室稼働率92%…前年から微減=1泊1室平均客室単価は1割上昇の2.7万円

中国の建国記念日にあたる7日間の国慶節大型連休が10月7日に終わりを迎えた。好天にも恵まれ、連休中は観光名所周辺を中心に、特に多くの中国本土旅客で賑わった。

マカオ政府旅遊局は10月8日、連休期間中(10月1〜7日)の各種インバウンド統計を公表した。

連休中の訪マカオ旅客数は、前年同時期から7.2%増となる89.5万人。中国本土から旅客が14%増の73.4万人で、全体の82.1%を占めた。一方、香港からの旅客は2.7%減の10.1万人、台湾からの旅客は23.6%減の1.2万人、中華圏以外からの旅客は33.6%減の4.5万人と軒並みマイナスとなり、中国本土旅客のプレゼンスが高まるかたちとなった。

旅遊局では、連休期間中のインバウンド旅客数は事前予想を上回ったとし、近隣地域における交通網の整備が進んでいること、マカオ国際花火コンテストやマカオ国際音楽フェスティバルといった季節・文化イベントが充実していたこと、美食の街としてのプロモーションや好天が続いたことなど複数の要因をその理由として挙げている。

連休中のホテル客室供給数は4万0041室で、客室稼働率は0.6ポイント下落の92%だった。等級別では、5つ星が1.0ポイント下落の94.0%、4つ星が1.4ポイント上昇の90.1%、3つ星が1.9ポイント下落の91.1%、2つ星が0.3ポイント上昇の72.9%、ペンサオン(簡易宿泊施設)が7.7ポイント上昇の78.3%。

連休中の1室1泊あたり平均ホテル価格については、10.1%上昇の1942マカオパタカ(日本円換算:約2万7234円)に。等級別では、5つ星が11.0%上昇の2270.3マカオパタカ(約3万1838円)、4つ星が15.8%上昇の1546.1マカオパタカ(約2万1682円)、3つ星が5.2%下落の1258.8マカオパタカ(約1万7653円)、2つ星が9.8%下落の981.3マカオパタカ(約1万3762円)、ペンサオンが5.9%上昇の750.6マカオパタカ(約1万0526円)。

大型IR(統合型リゾート)に加え、中小規模のホテルのオープンも続いており、前年同時期からホテル客室供給数は増加している。

中国のモバイル決済アプリ「アリペイ(支付宝)」を運営するアントフィナンシャルが10月9日に公表したデータによれば、連休中(10月1〜7日)の中国本土旅客のマカオにおけるアリペイを利用した決済数は前年同時期の2.6倍、1人あたり平均消費額は1.5倍の1174マカオパタカ(約1万6464円)に達したという。マカオ随一の観光名所となる世界遺産・聖ポール天主堂跡周辺の商圏における決済数が2.3倍、1人あたり平均消費額が2倍だったとのこと。その他では、大型IR内でのアリペイ利用ニーズが高かったという。

国慶節連休初日の10月1日夜に開催されたマカオ国際花火コンテスト第5夜(写真:GCS)

国慶節連休初日の10月1日夜に開催されたマカオ国際花火コンテスト第5夜(写真:GCS)

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