マカオ国際空港、港珠澳大橋マカオ側イミグレーションビルにインタウンチェックインカウンター開設へ…18年内にも

中国が国家プロジェクトとして推進してきた香港と珠海(広東省)、マカオの三地をつなぐ「港珠澳大橋(ホンコン・ジュハイ・マカオ・ブリッジ)」が10月24日に正式開通してから一週間が経過した。

マカオ側から見れば、大橋を経由して香港及び珠海の二方面と陸路での往来が可能となっている。

マカオ国際空港の運営会社にあたるCAMは10月30日、大橋の開通により三地の住民及びインバウンド旅客の流動性の増加が見込まれるとし、大橋のマカオ側イミグレーションビル内で今年(2018年)内にもインタウンチェックインカウンターを開設予定であることを明らかにした。

大橋の建設当初からインタウンチェックインカウンター用のスペースが確保されており、目下、サービス開始に向けた準備を進めているとのこと。

マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。

近年、同空港の旅客数は右肩上がりの増加が続いている状況で、昨年(2017年)の年間旅客数は対前年8%増、開港以来最多となる延べ716万人に達した。CAMでは、年間で800万人に達すると見込んでいる。

一方、大橋の香港側イミグレーションビルでは、香港国際空港のインタウンチェックインカウンターがすでに運用を開始している。ただし、利用可能な航空会社はキャセイパシフィック航空や香港航空など、一部航空会社にとどまる。

大橋の香港側のイミグレーション施設は香港・ランタオ島の香港国際空港に近い人工島上に設けられている。現在、香港国際空港と大橋の香港側イミグレーションの間を往来するには、一旦、陸路で移動し、かつ、それぞれで出入境の手続きをする必要が生じるため、地の利を活かしきれていない格好だ。現在、香港国際空港と大橋のイミグレーションを直結させる工事が進められており、2020年にも運用を開始する計画。これが実現すれば、マカオ及び珠海と香港国際空港間のアクセスは一気に向上し、マカオ及び珠海においても、ゲートウェイとしての香港国際空港の存在が大きくなりそうだ。

港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビル(資料)=2018年10月24日本紙撮影

港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビル(資料)=2018年10月24日本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun