マカオ北部の交通の要衝、關閘バスターミナルが1年4ヶ月ぶり再開…17年台風13号で水没=修復費用は約24億円
- 2018/12/16 11:34
- ツーリズム
2017年8月23日にマカオを襲った台風13号(国際名:ハト)の影響により水没し、およそ1年4ヶ月にわたって修復工事が行われてきたマカオ半島北部の關閘バスターミナルが12月15日の始発から運用を再開した。
關閘バスターミナルはマカオと中国広東省珠海市拱北地区を結ぶ關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)の地下部分にあり、マカオ市内各所との間を結ぶ多くの路線バスが発着するマカオ半島北部最大の交通の要衝として知られる。
水没前には24路線が乗り入れていたが、修復工事中は近隣の10のバス停に迂回を余儀なくされていた。今回の再開にあたって、まず13路線(1、3、3X=降車のみ、10、17、27、25、25B、30、34、51A、AP1、MT4)が乗り入れる。
マカオ政府交通事務局(DSAT)によれば、13路線合計で以前の6割程度となる1日平均17万人超の旅客数を想定しているという。再開初日は土曜日で、バスターミナル内の旅客の滞留状況、周辺道路の車の流れについても概ね順調だったというが、17日以降の平日のピーク時間帯や中国本土方面から多くの旅客が訪れる2月初旬の春節シーズンの状況などを確認しながら、今後乗り入れ路線数の調整を進める予定とした。
また、修復工事に投じた費用は1億7000万マカオパタカ(日本円換算:約24億円)に上り、空調、換気、電気、消防システムのほか、待合室やトイレについても設備を一新し、利用者の快適性向上を目指したとのこと。
なお、再開初日の午後1時頃、バスターミナル内でバス同士の接触事故が発生し、乗客3人が軽傷を負った。警察と消防の発表を総合すると、現場周辺の路面におよそ80メートルにわたって別のバスから漏れたとみられるオイルが広がっており、これによるスリップが原因のようだ。目下、オイル漏れを起こしたバスの特定など、詳しい調査を作業を進めているとした。