18年11月の訪マカオ旅客数、対前年15.3%増の327万人…港珠澳大橋開通効果も海路ルート出入境者数は3割超の下落=1〜11月累計では9.1%増の3223万人に

近年、訪マカオ旅客数は安定的な右肩上がりで推移。昨年(2017年)通期の訪マカオ旅客数は前年から5.4%増の延べ(以下同)3261万0506人に達し、過去最多を記録した。今年に入って以降も好調が続いている。

マカオ政府統計調査局は12月21日、今年(2018年)11月の訪マカオ旅客数統計を公表。10月24日には香港と珠海、マカオを結ぶ港珠澳大橋が開通したことなどを受け、前月から3.6%、前年同月から15.3%のそれぞれ増となる326万6283人に上った。11月はマカオグランプリやマカオフードフェスティバルといった大型イベントの開催もあった。

今年11月の訪マカオ旅客全体のうち、宿泊を伴う旅客が前年同月から5.1%増の158万9246人、日帰り旅客が26.9%増の167万7037人。旅客の平均滞在時間は前年同月から横ばいの1.2日。宿泊を伴う旅客に限ると0.1日延びて2.2日、日帰り旅客は横ばいの0.2日だった。

今年11月の訪マカオ旅客のうち、国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、前年同月から15.3%増の228万3628人。個人旅客に限ると19.1%増の105万5567人。中国本土旅客が全体に占める割合は69.9%。

その他の国・地域では、人数が多い順に香港が25.6%増の59万1077人、台湾が2.4%減の8万2099人、韓国が6.6%減の6万7685人、日本が0.1%増の3万4546人。

入境ルート別では、港珠澳大橋の開通を受けて陸路が47.9%の大幅増となる231万4952人。内訳は、港珠澳大橋が43万6660人、マカオ半島北部の關閘が21.5%増の166万5364人。港珠澳大橋という新たな競合ルートが現れたこともあり、海路は33.7%の大幅減となる67万8513人にとどまった。内訳は外港フェリーターミナルが31.9%減の41万4417人、タイパフェリーターミナルが36.3%減の26万4096人。空路は11.3%増の27万2818人。

今年1〜11月累計の訪マカオ旅客数は前年の同じ時期から9.1%増の3223万3838人。このうち中国本土旅客は13.3%増の2281万1627人で、全体の70.8%を占めた。その他の国・地域では、人数が多い順に香港が1.0%増の564万6200人、台湾が0.4%減の96万7932人、韓国が7.7%減の73万5626人、日本が2.5%減の30万0538人。

なお、マカオのカジノ監理当局DICJが12月1日に公表した資料によれば、今年11月の月次カジノ売上は前月から8.5%減、前年同月から8.5%増となる249.95億マカオパタカ(日本円換算:約3445億円)。1〜11月累計では前年同期比13.7%増の2763.78億マカオパタカ(約3兆8096億円)で、旅客数の上昇率を大きく上回る結果となっている。

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は11月22日、治安警察局及び消防局と合同でマカオの4つの陸路イミグレーシ…
  2.  マカオの主要な空の玄関口・マカオ国際空港の運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は11月22日、昨年(2023年)のマカオの産業構造統計を公表。マカオ…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun