マカオ、18年11月のホテル客室稼働率93.9%…対前年2.5ポイント上昇=1〜11月でも9割超維持

マカオは人口約66万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

2017年通期の訪マカオ外客数は前年から5.4%増の延べ(以下同)3261万0506人となり、3000万人の大台を4年連続突破するとともに、2014年以来となる最多記録を更新。2018年11月の訪マカオ旅客数は前年同月から15.3%増の326万6283人、このうち宿泊を伴う旅客は5.1%増の158万9246人に上った。同月の特殊要因として、10月24日に香港と珠海、マカオを結ぶ港珠澳大橋が開通したことに加え、マカオグランプリやマカオフードフェスティバルといった大型イベントの開催もあったことなどが挙げられる。

かつて、訪マカオ旅客の大半が日帰りだったが、昨今では宿泊を伴う旅客が増加傾向にあり、過半数を上回る月がほとんどとなっている。国慶節や春節といった大型連休のある月については、日帰り旅客が増大する傾向にあり、国慶節のあった18年10月は日帰り旅客の割合がやや優勢(50.8%)だった。港珠澳大橋の開通で「橋を渡ることが目当て」の旅客が増えたことで、11月についても日帰り旅客が51.3%を占めた。

マカオ政府統計調査局が12月31日に公表した最新統計によれば、18年11月の平均ホテル客室稼働率(簡易宿泊施設に相当するペンサオンを含む、以下同)は前年同月から2.5ポイント上昇の93.9%だった。

18年11月のホテル等級別の客室稼働率は、5つ星が前年同月から3.3ポイント上昇の94.9%、4つ星が横ばいの93.7%、3つ星が3.3ポイント上昇の95.3%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が9.7%増、4つ星ホテルが横ばい、3つ星ホテルが3.9%減だった点も考慮する必要がある。

18年11月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同月から6軒増の116軒、供給客室数は同5.8%増の3.88万室あり、このうち5つ星ホテルが35軒で、供給客室数は全体の63.1%を占める2.45万室。

18年11月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月比6.1%増の120.2万人。主な内訳は中国本土旅客が7.9%増の82.8万人、香港旅客が1.9%増の11.4万人、韓国旅客が横ばいの4.0万人、台湾旅客が6.5%減の3.4万人、日本旅客が3.2%増の2.0万人だった。ホテル宿泊客の平均滞在時間は前年同月から横ばいの1.4日。

18年1〜11月累計のホテル宿泊客数は前年の同じ時期から7.5%増の1284.7万人、平均客室稼働率は4.1ポイント上昇の90.7%、ホテル宿泊客の平均滞在時間は横ばいの1.5日。宿泊を伴う旅客全体に占めるホテル宿泊者の割合は0.4ポイント上昇の72.5%。

マカオではホテル建設ラッシュが続いており、近い将来、供給数は5万室超に達する見込み。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

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