マカオ、2018年に参加者1000人以上のコンベンション28件誘致…対前年5割増

マカオ政府コンベンション・エキジビション・ディベロップメント委員会は1月16日、今年(2019年)初めてとなる通常会合を開催した。

委員会主席の梁維特(ライオネル・リョン)経済財政長官は、昨年(2018年)の「MICE入札支援ワンストップサービス」を通じて参加者1000人以上のコンベンションを前年から5割増となる28件誘致できたことなどを挙げ、政府がMICE業界の発展のため推進する「コンベンション優先」施策に一定の成果があったと評価。また、MICEイベントに参加した3万5000人超がマカオ各エリアを遊覧、消費したことで、地域社会への経済的貢献につながったとした。

業界の経済貢献を示す付加価値総額は2017年が全産業の0.9%にあたる35.48マカオパタカ(日本円換算:約482億円)に過ぎないが、2014年の14.4億マカオパタカ(約196億円))との比較では147%上昇しており、カジノ産業への過度な依存から脱却し、産業多角化を目指すマカオにおいて重要な成長産業のひとつと位置付けられている。

昨年10月、香港と珠海(広東省)、マカオを結ぶ港珠澳大橋が開通し、近隣エリアとのアクセスが向上したことを受け、マカオのMICE業界にとっては大きな誘致機会の到来であると同時に、地域間競争の激化も予想される。今回の会合でもプロフェッショナル人材の育成やソフト・ハードインフラの拡充による競争力強化を求める意見が多く出されたとのこと。

近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。

マカオ政府コンベンション・エキジビション・ディベロップメント委員が2019年第1回通常ミーティングを開催=2019年1月16日(写真:マカオ政府貿易投資促進局)

マカオ政府コンベンション・エキジビション・ディベロップメント委員が2019年第1回通常ミーティングを開催=2019年1月16日(写真:マカオ政府貿易投資促進局)

関連記事

最近の記事

  1.  香港旅遊発展局(香港政府観光局)は4月14日、今年第1四半期(2025年1〜3月)のインバウンド…
  2.  マカオ半島北部の経済活性化策の一環としてマカオ政府経済・科技発展局(DSEDT)とマカオ北区工商…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は4月11日、今年第1四半期(2025年1〜3月)の観光物価指数が前年…
  4.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日にかけて卓球シングルスの国際大…
  5.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレスで4月12日、新作レジデント…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

マカオ新聞|The Macau Shimbun