マカオ、18年12月のホテル客室稼働率94.7%…対前年1.1ポイント上昇=18年通期でも9割超維持

マカオは人口約66万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

マカオ政府統計調査局発表資料によれば昨年(2018年)通期の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)は前年から9.8%増の延べ(以下同)3580万3663人で、3000万人の大台を5年連続突破するとともに、2年連続で最多記録を更新。また、昨年12月単月のインバウンド旅客数は前年同月から16.9%増の356万9825人となり、こちらも単月最多を記録。このうち宿泊を伴う旅客は6.5%増の174万1267人に上った。宿泊を伴う旅客がインバウンド旅客全体に占める割合は48.8%。

かつて、訪マカオ旅客の大半が日帰りだったが、昨今では宿泊を伴う旅客が増加傾向にあり、過半数を上回る月が多くなっている。国慶節など大型連休のある月については、日帰り旅客が増大する傾向にあるほか、昨年10月24日の港珠澳大橋の開通で「橋を渡ることが目当て」の旅客が増えたことで、10、11、12月については日帰り旅客が過半数をわずかに上回った。

マカオ政府統計調査局は1月30日、昨年12月及び通期のホテル宿泊客関連統計を公表。昨年12月の平均ホテル客室稼働率(簡易宿泊施設に相当するペンサオンを含む、以下同)は前年同月から1.1ポイント上昇の94.7%だった。

ホテル等級別では、5つ星が前年同月から0.9ポイント上昇の95.6%、4つ星が0.2ポイント下落の94.2%、3つ星が3.8ポイント上昇の97.2%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が9.6%増、4つ星ホテルが横ばい、3つ星ホテルが3.8%減だった点も考慮する必要がある。

昨年12月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同時期から5軒増の116軒、供給客室数は同5.8%増の3.88万室あり、このうち5つ星ホテルが2軒増の35軒で、供給客室数は全体の63.1%を占める2.45万室。

昨年12月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月から4.8%増の126.3万人。主な内訳は中国本土旅客が8.2%増の86.3万人、香港旅客が3.1%減の13.6万人、韓国旅客が0.6%減の4.2万人、台湾旅客が4.9%減の3.8万人、日本旅客が20.1%増の1.8万人だった。ホテル宿泊客の平均滞在時間は横ばいの1.4日。

昨年通期の累計ホテル宿泊客数は前年から7.2%増の1410.7万人、平均客室稼働率は3.9ポイント上昇の91.1%、ホテル宿泊客の平均滞在時間は横ばいの1.5日。宿泊客の主な内訳は中国本土旅客が12.5%増の971.7万人、香港旅客が5.9%減の151.5万人、韓国旅客が3.4%減の48.4万人、台湾旅客が3.2%減の47.7万人、日本旅客が0.5%減の18.9万人。

マカオではホテル建設ラッシュが続いており、近い将来、供給数は5万室超に達する見込み。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

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