マカオ、春節GW7日間のインバウンド旅客数が過去最多の121.3万人に…対前年26.6%増=港珠澳大橋開通など追い風

今年の春節(旧正月)は2月5日。旧暦の大晦日にあたる4日から10日までの7日間がいわゆる「春節ゴールデンウィーク」とされる。

マカオ政府旅遊局(MGTO)は11日、治安警察局提供データをもとにGW最終日(新春6日目)となる10日及び7日間累計のインバウンド旅客数を公表。

10日単日について、全体では前年同期から21.9%増の16万5427人(延べ、以下同)、中国本土旅客に限ると23.1%増の13万0473人に上り、いずれも7日間で4番目に多い数字だった。

4〜10日の7日間累計でみると、全体では前年同期から26.6%増の121万3487人、中国本土旅客に限ると25.6%増の89万9290人。全体に占める中国本土旅客の割合は74.1%。

入境ルート別では、昨年10月に開通したばかりの港珠澳大橋のマカオ側イミグレーション経由が7日間累計で19万1799人となり、海路ルートの主な玄関口となる外港フェリーターミナルの13万9567人を大きく上回った。

MGTOでは、春節GW7日間(2月4〜10日)のインバウンド旅客総数について、前年同時期から9〜10%増のおよそ100万人になるとする事前予測を発表していたが、6日目まで晴れまたは曇りで温暖な天気に恵まれたほか(7日目のみ一時雨)、港珠澳大橋の開通効果などもあって初日から大幅に上振れして推移。すでに6日目終了時点で前年の累計を上回り、過去最多を更新した。

GW期間中、マカオ随一の観光名所として知られるマカオ半島の歴史市街地区一帯では連日激しい混雑が続き、GW2日目から6日間連続で歩道の一方通行化などの交通規制が敷かれた。当局の事前予測を上回るインバウンド旅客を押し寄せたことで、市民生活への影響があったとの声も出ており、オーバーツーリズム対策が今後の課題となりそうだ。

なお、昨年通期のインバウンド旅客数は前年から9.8%増の3580万3663人で、前年に続き過去最多を更新。国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、前年から13.8%増の2526万0556人。中国本土旅客が全体に占める割合は70.6%だった。

このほか、治安警察局発表資料によれば、春節GW7日間の悪質タクシー検挙数は313件で、このうちぼったくりが244件、乗車拒否が42件だったとのこと。実際には泣き寝入りなどもあるとみられ、統計に表れない悪質タクシーによる被害が相当数あると予想される。

春節GW期間中のマカオ歴史市街地区の混雑の様子(資料)-セナド広場(写真:マカオ治安警察局)

春節GW期間中のマカオ歴史市街地区の混雑の様子(資料)-セナド広場(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…
  2.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…
  3.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  4.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun