マカオ警察、男性向けサウナ店の吉原水療を組織的売春で摘発
- 2019/3/18 16:25
- 社会・政治
マカオ司法警察局は3月18日、前夜から同日にかけて警察官200人超を動員し、中国本土出身者を中心とした組織的売春の疑いでタイパ島にある男性向けサウナ店「吉原水療」及び関係先13ヶ所に対する一斉摘発を実施したと発表。
今回の摘発で組織のメンバー13人(マカオ9人、中国本土2人、ベトナム2人)を逮捕し、151人を警察署へ同行させ、事情聴取しているとした。事情聴取されている人物の中には、売春に従事していたとみられる女58人、店舗スタッフの男女58人、客とみられる男29人、タクシー運転手2人、女性らを定期診察していた医師と看護師各1人が含まれる。
摘発のきっかけは情報提供の通報で、慎重に内偵を続けてきたという。グループは中国本土や海外のネットワークを使って、中国本土、東南アジア、東ヨーロッパ等から売春に従事する女性を集めていたとのこと。表向きにはスパやマッサージサービスを提供しているように見せていたが、店内の価格表には、いわゆる本番行為を含むメニューと価格が掲載されていたという。店内だけでなく、チャットアプリを活用し、客の指定する場所への派遣サービスも行なっていたという。
店舗は警察の取り締まりに対応するための厳重な監視網が張り巡らされており、立入検査に備えた秘密の隠し部屋まで用意されていたという。今回の摘発時、隠し部屋の中から売春に従事したとみられる女性と客ら約40人が発見された。
この組織は2014年頃に活動を開始し、2017年から摘発当日までの間に、いわゆる本番行為が少なくとも9万5000回あり、3億1300万香港ドル(日本円換算:約44億円)を売り上げていたとみられるとした。
今回の摘発において、店内及びメンバーの自宅から少なくとも600万香港ドル(約8525万円)の現金、約4万5000個の避妊具のほか、ローション、ティッシュペーパー、セクシーな衣装など、女性が定期診察を受けていた医療機関から大量のカルテを押収。司法当局の命令により、組織が関係する複数の銀行口座を凍結し、その預金残高は約200万マカオパタカ(約2759万円)だったとのこと。