マカオ、不正行為のカジノディーラーら逮捕…客を装った夫にチップ盛る=両替に見せかける手口で25回以上
- 2019/4/6 10:46
- 社会・政治
マカオ司法警察局は4月5日、不正行為によりカジノ運営企業に損失を与えたとして、コタイ地区のカジノIR(統合型リゾート)施設に勤務するマカオ人のカジノディーラー職の女(49)及びその夫で内装工の男(54)の2人を業務上横領罪で逮捕、送検したと発表。
警察発表によれば、同月2日午後5時頃、ディーラー職の女が担当するバカラテーブルに客を装った男が着席。今年3月、同じ男が額面500香港ドル(日本円換算:約7120円)のゲーミング(カジノ)チップ1枚をテーブルに置き、本来ディーラーが100香港ドルのチップ5枚と交換すべきところ、100香港ドルのチップ4枚と1000香港ドルのチップを1枚の計1400香港ドル(約1万9930円)分のチップと交換したところをサーヴィランス部門のスタッフが監視カメラ映像で発見していたことから、不正行為の疑いがあるとして警察に通報したとのこと。
その後、同日午後8時30分頃、不正行為が確認されたことから、男女を逮捕。警察の調べで、2人が夫婦であることが判明した。
警察の調べに対し、2人は同様の手口で少なくとも25回に渡って不正にチップを詐取したことを認めた上、入手したチップはすべて現金化して使い果たしたと供述しているとのこと。カジノ運営会社が警察に報告した被害総額は2万1700香港ドル(約30万8870円)に上るという。
マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約142万円)以上の高額チップも存在する。
チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。