マカオのカジノ業界の人材需給バランスは今後安定化へ…上級管理職担う地元人材が必要

このほど、マカオ特別行政区人材発展員会がマカオのゲーミング(カジノ)業界における2018年から2020年にかけての人材需給及び空きポジション関するリサーチに基づく諸データを公表した。

データによれば、直近のマカオにおけるカジノ業界従事者数は約6万人で、今後2020年までに7525人の人材不足が生じるとの予測。2020年末の需給予測における8割が通常需要、需要レベルは25%未満であり、カジノ運営企業の人材需要が徐々に安定化することを反映しているものとした。今後人材不足が予想されるポジションとして、エグゼクティブダイレクター、カジノダイレクター、カジノアシスタントダイレクター、シニアバイスプレジデント、部門マネジャー、部門アシスタントマネジャー、主任、情報アナリスト、監査人、トレーナー、コンサルタント、施設メンテナンス・修理工、警備員、ウエイターを挙げた。

人材発展委員会では、カジノ運営企業の中間管理職と専門職スタッフに占める地元マカオ人人材の占める割合については、前者が97.4%、後者が93.6%と高水準に達しているが、上級管理職では2割程度にとどまっており、ここを担うことができる人材を輩出する必要があると指摘。また、カジノディーラーのような一部のフロントライン職は技術革新に伴い3割程度の需要減退が見込まれ、カジノテーブル周辺の中間管理職についても相応の減になるとした。カジノ運営企業は政府が掲げる「カジノテーブルの増加率年3%以内」の方針に基づき、人材需要は保守的になる見通し。別の見方として、マカオのカジノ産業は発展期から成熟期へ移行しており、人材需給バランスも安定化するだろうとした。

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

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