マカオ税関と広東省法執行当局の連携で密航事案相次ぎ摘発
- 2019/5/17 14:15
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は5月16日、広東省法執行当局と連携して密航活動に対する取り締まりを強化して臨む中、同月13、14日にかけて2件の密航事案の摘発に成功したと発表。
いずれも摘発地点はコロアン島の竹灣ビーチ付近の陸上で、2日間合計で5人の密入境者の身柄を拘束したとのこと。このほか、14日にはマカオ半島北東沖で造成中の埋立地周辺を航行中の不審な船舶が航行中との通報を受けて捜索したところ、マカオ側の上陸していた2人の密入境者を発見し、身柄を拘束。その後、広東省海上警察部隊が違法な活動をしていたとして当該船舶を捕獲したとのこと。
マカオ税関が身柄を拘束した男7人、女2人の計9人はいずれも中国本土出身で、年齢は25〜52歳。すでに全員の身柄を出入境管理を担当するマカオ治安警察局へ移送済みとした。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。