政府主導で調整―高速船2社の値上げ申請対応
- 2013/3/1 11:29
- 産業・経済
香港とマカオを結ぶ高速船、ターボジェット及びコタイジェットの運営2社による約13%の運賃値上げ申請に対し、マカオ政府港務局の黃穗文局長は政府主導で値上げ幅や実施時期について判断するとの考えを示した。
1日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。高速船運営2社は2012年9月、10月にそれぞれ約13%の運賃値上げを申請。インフレ圧力、燃油価格や従業員賃金の上昇などが理由という。しかし、両社は2011年にも賃上げをしていることから、当局としては申請について検討するものの、具体的な値上げ幅については分析の必要があるとの立場を示している。また、船会社の経営状況、経営圧力、市民の許容範囲などを含め、あえて時限を設定せずに政府主導のもとでの調整を行う方針を強調している。さらに、規定に従い、値上げ申請許可後も市民への周知期間を踏まえてからの実施が必要とし、認可後すぐの値上げはできないとの認識。
現在、香港とマカオを結ぶ高速船を運営するのは2社のみ。黃局長によると、同航路からマカオドラゴン(巨龍船務)が撤退した後、新規参入の申請はないという。現在、2社による同航路の運航本数は市場需要に見合っていることから、しばらくの間新規参入はないのではないかとの見方を示している。