マカオサッカー協会、W杯アジア1次予選でスリランカに代表チーム派遣しない方針示す…安全上の理由で
- 2019/6/9 11:18
- 社会・政治
マカオサッカー協会は6月8日、同月11日にスリランカで開催予定のW杯カタール大会アジア1次予選のセカンドレグについて、代表チームを派遣しない方針を明らかにした。
マカオサッカー協会によれば、今年(2019年)4月にスリランカで同時多発テロが発生したことを受け、チームメンバーの身の安全を考慮し、国際サッカー連盟(FIFA)、アジアサッカー連盟(AFC)、スリランカサッカー協会に対して中立地での開催を要望してきたが、予定通りスリランカで開催するとの情報を得たため、今回の決断に至ったとした。
アジア1次予選には12チームが参加し、ホームアンドアウェイ方式で2試合を戦う。勝者が9月スタートの日本代表チームも出場する2次予選に進出することになっている。なお、マカオ代表は6月6日にマカオのホームで開催されたファーストレグで1対0でスリランカ代表に勝利しており、有利な立場にあるが、セカンドレグを棄権した場合、スリランカが2次予選に進むことになりそうだという。最新のFIFAランキングはマカオが183位、スリランカが202位。
協会による発表を受け、マカオ代表のニコラス・トラオゥ選手は自身のSNSに代表メンバーを含むマカオのサッカー選手48人の連名による声明を掲載。マカオ代表はこれまで長きにわたって低迷してきたが、今回のファーストレグ勝利で、ついにマカオの皆様へ代表の誇りを見せることができるチャンスが到来し、これまで努力と奮闘を続けてきた目標へ向けて、スリランカで開催される試合に出場したいと強く望んでいるとし、協会に対してこれを受け入れるよう求めた。
スリランカサッカー協会もSNSでコメントを発表。FIFA及びAFCから安全な環境で試合ができるとする評価を得ているほか、スリランカ軍と警察がマカオ代表に対する特別保護を提供し、身の安全を保障することができるとした。また、中立地での開催を拒否した理由として、W杯予選は4年に一度のビッグイベントであり、いかなるチームにとってもホームでの試合は非常に重要であるとし、マカオ代表チームのスリランカ入りを希望し、心から歓迎するとして理解を求めた。