マカオ政府衛生局がデング熱への注意呼びかけ…近隣地区及び東南アジアでの流行深刻化受け

マカオ政府衛生局(SSM)は6月12日、マカオと隣接する広東省・珠海市のほか、台湾、東南アジア各国でデング熱の流行が極めて深刻化しているとし、マカオ市民に対して身の回りの水たまりの除去など環境衛生管理に気を配り、適切な予防措置を講じるよう注意を呼びかけた。

6月11日に珠海市が公表した資料によれば、同市内で同月10日までに確認されたデング熱感染例は15例(域内1例、輸入性14例)に上り、前年同時期の2人から大幅増だったとのこと。このほか、台湾で今年確認されたデング熱感染例は域内が16例、輸入性が163例で、過去10年間の同時期との比較で最多。マレーシア、ベトナム、シンガポール等の東南アジア諸国でも前年同時期から倍増、カンボジアでは1ヶ月で1300例の感染疑いが記録されたという。このような状況を受け、SSMではマカオにおけるデング熱感染リスクが増大しているとした。

今年マカオで確認されたデング熱感染例は3例で、いずれも輸入性のもの。近日、マカオでは雨が多くなっており、室外の容器に水が溜まりやすく、蚊の発生に有利な条件となっており、デング熱リスクが高まる季節に入っていること、各地におけるデング熱の流行が深刻化していることから、SSMでは近隣諸国・地域における状況に留意し、状況の変化に応じて対応できる準備を進めているとのこと。

マカオは面積約30平方キロ、人口約66万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市だが、訪マカオ外客数は年間3580万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

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