マカオ国際空港で2年に一度のハイジャック対策訓練実施
- 2019/6/19 17:38
- 社会・政治
マカオの主要な空の玄関口となるマカオ国際空港(タイパ島)で6月18日午後10時から19日午前3時にかけて大規模なハイジャック対策訓練が実施された。
ハイジャック対策訓練は2年に一度実施されているもので、治安警察局がコーディネーター役を担い、警察総局、税関、司法警察局、消防局、衛生局、海事・水務局、民航局といった政府関連部門のほか、空港運営及び管理会社、マカオ航空、警備会社などから250人が参加したとのこと。
今回の訓練は、マカオ登録の航空機が武装した外国政治組織によってハイジャックされた状態でマカオ国際空港に着陸し、乗客乗員を人質に取り、マカオ政府に対してマカオで収監されているメンバー2人の解放と1000万米ドルの身代金支払いを要求、受け入れられない場合は出発地に引き返し、機内での人質殺害を示唆したとする想定で行われた。
管制塔からの通報を受けて緊急危機管理体制を敷くところからスタートし、司法警察局員によるハイジャック犯との人質解放交渉、治安警察局特別行動部隊による突撃、ハイジャック犯の逮捕と人質の救出作業など、各部門による一連の危機対策行動手順が確認されたという。民航局では、期待された成果を得ることができたとした。
マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。日本との間の定期便については、マカオ航空が東京(成田)と大阪(関西)にそれぞれ1日1往復、福岡に週4往復就航しており、いずれも全日空とのコードシェア便となっている。今年7月1日からは成田線がダブルデイリー(1日2往復)になる予定。近年、マカオ国際空港の旅客数は右肩上がりの増加が続いている状況で、昨年通期の旅客数は対前年15%増の延べ826万人を記録。目下、年間旅客数キャパシティを1000万人に増やす拡張工事が進められている。