マカオで福岡「小石原焼」と観光セミナー開催…県産品の試食も好評
- 2019/7/26 10:12
- 澳日関係
福岡県香港事務所は7月25日午後、マカオで開催中のアート・文化イベント「アートマカオ」の日本パビリオン(塔石ギャラリー)内の特設会場で福岡・東峰村の「小石原焼(こいしわらやき)と福岡観光をテーマにしたセミナーを開催した。
マカオでは、マカオ航空がマカオと福岡を結ぶ直行便が2016年3月に就航して以降、福岡の地名度、注目度が高まっている。
今回のセミナーには、マカオや香港からおよそ50人が参加した。前半は福岡県香港事務所による福岡県のエリア別の見どころを紹介、後半は小石原焼(東峰村)の陶芸家、早川窯元の早川英民さんとまるた窯の太田剛速さんが登壇し、映像や写真、実物の陶器と道具を使って小石原焼の歴史や刷毛目、打掛、櫛目、指描、流し掛けといった独特の技法の解説が行われ、参加者が熱心に説明に聞き入っていた。
セミナー終了後、八女茶、日本酒、明太子といった県産品の試飲・試食も行われ、好評を博していた。
アートマカオ日本パビリオンでは、7月26日から8月8日まで日本伝統工芸展を開催。早川さんと太田さんの作品も展示される。
早川さんは「マカオで小石原の紹介ができる良い機会だった。日本の伝統工芸品に対してマカオの皆さんががどんな反応を示すか楽しみにしたが、非常に反応が良く、手ごたえを感じた」、太田さんは「予想以上に福岡へ来たことがあるという方が多かった。今回のイベントを通じて、小石焼に関心を持っていただき、東峰村を訪れてほしい。今後も、この様な機会があればマカオ・香港など海外での小石原焼PRも行っていきたい」とコメント。
セミナーを企画した福岡県香港事務所の山奇智幸所長によれば「現在、マカオと福岡の間には週4便の直行便があるが、今後はマカオに加えて、隣接する広東省の珠海や中山はじめ粤港澳大湾区(広東省・香港・マカオ・グレーターベイエリア)からの訪日客の増加も期待される。また、福岡からマカオへは野菜や果物も輸出されているので、マカオでの福岡PRを通じて、マカオ及び大湾区における福岡の知名度を高めていきたい」とのこと。
マカオの人口は約67万人だが、1人あたりGDP(域内総生産)はアジアトップクラス。近年、訪日旅行や日本食がブームとなっている。また、年間3500万人以上という膨大なインバウンド旅客を誇るアジア有数の観光都市であり、近年、日本からの食品輸出先として注目される存在となっている。