マカオ、カジノディーラーと客が組み不正行為…当たり目にベットさせ配当払い出す=カジノ運営会社の被害額約183万円

マカオ司法警察局は8月16日、不正行為によりカジノ運営企業に損失を与えたとして、マカオ半島皇朝地区にあるカジノ施設に勤務するマカオ人のカジノディーラー職の女(48)及びその仲間で中国本土出身の女(46)の2人を業務上横領罪で逮捕したと発表。

警察発表によれば、カジノ運営会社の監視部門から「今年(2019年)7月から8月にかけて、あるディーラーがゲームの結果が出た後、同一の客に当たり目へ賭けさせ、配当を払い出す行為を4回にわたって繰り返している」との通報が寄せられたことを受けて捜査に着手。警察が被疑者を特定した後、14日にカジノ施設内でプレイしていた客の女を、15日に關閘イミグレーション施設でディーラー職の女が中国本土からマカオへ戻ったところをそれぞれ逮捕したという。

ディーラー職の女は事件現場となったカジノに勤務して9年になるとのこと。2人は数年来の知り合いで、今年7月にカジノで再会したことをきっかけに、カジノ施設からチップをだまし取る計画を立てたという。警察の調べに対し、2人は犯行を認め、詐取したチップの行方については、生活費やカジノで使い果たしたと説明しているとした。カジノ運営企業が警察に報告した被害額は13万5000香港ドル(日本円換算:約183万円)に上る。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約136万円)以上の高額チップも存在する。

チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

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