マカオ、勤務先から約41万円分のチップ持ち出したカジノディーラー逮捕…社員食堂で同僚に見つかる

 マカオ司法警察局は8月20日、コタイ地区にあるIR(統合型リゾート)併設のカジノ施設に勤務するマカオ人のカジノディーラー職の男(23)について、勤務先から3回にわたって計3万香港ドル(日本円換算:約41万円)分のゲーミング(カジノ)チップを盗み出したとして業務上横領罪で逮捕、送検したと発表。

 警察発表によれば、同月16日夜、カジノ施設のバックヤードにある社員食堂でディーラー職の男が額面1万香港ドルのチップを靴の中に隠そうとする一部始終を監視部門勤務の同僚が目撃。その後、監視部門でこのディーラーの勤務時の様子を監視カメラ映像を確認したところ、同月15、16日にかけて、3回にわたって担当するゲーミングテーブルのチップ置き場から額面1万香港ドル(約13.6万円)のチップを1枚ずつ取り出し、手のひらやユニフォームの袖の部分で隠しながら持ち場を離れていたことが判明。監視部門から連絡を受けたセキュリティ部門のスタッフがディーラーの靴の中を調べたところ、額面1万香港ドルのチップ1枚が見つかり、警察に通報がなされたという。その後、警察が調査に着手し、ディーラーの個人用ロッカーと自宅から額面1万香港ドルのチップをそれぞれ1枚ずつ発見。被疑者は警察の調べに対し、犯行を認める供述をしたとのこと。

 マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約136万円)以上の高額チップも存在する。

 チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun