マカオの19年第2四半期のMICE開催件数357件…前年同時期から30件増も参加・入場者数は13.6%減

 マカオ政府統計調査局は8月30日、今年第2四半期(2019年4〜6月期)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計を公表。

 今年第2四半期のMICE開催件数は前年の同じ時期から30件増の357件、参加・入場人数は13.6%減の35.3万人(延べ、以下同)だった。

 コンベンション(会議)の開催件数は29件増の345件、参加者数は46.5%減の5.3万人。70件あった参加者数200人以上の会議の参加者数が55.2%減の3.8万人にとどまったことが響いた。会議全体の平均開催期間は前年同時期から変わらずの1.4日、使用会場総面積は53.8%縮小の21.2万平米。

 エキジビションは1件増の10件、入場者数は1.8%減の29.9万人。このうち民間主催のものが2件増の9件あり、入場者数も2.4%増の26.4万人に。エキジビション全体の平均開催期間は前年同時期から0.8日短い3.0日、使用会場総面積は3.3%縮小の7.8万平米。

 インセンティブ活動は2件、参加者数は80.1%減の1072人、使用会場面積は82.8%縮小の4128平米、平均活動時間は2.2日延びて6.0日。

 今年第2四半期に開催された10件のエキジビション主催者提供資料によれば、売上合計は7447万マカオパタカ(日本円換算:約9億7544万円)、経費合計は5775万マカオパタカ(約7億5644万円)。民間主催の9件に限った売上は7152万マカオパタカ(約9億3680万円)で、このうちブース出展者からの賃料が89.8%、政府及びその他機関による補助金が2.7%を占めた。経費は2526万マカオパタカ(約3億3087万円)で、設営費が27.2%、会場賃料が24.5%を占めた。売上から経費と政府及びその他機関による補助を除いた利益は4431万マカオパタカ(約5億8039万円)で、前年の5342万マカオパタカ(約6億9972万円)を下回った。

 今年第2四半期のエキジビション出展社数は1166で、地域別では中国本土からが21.4%、香港からが26.7%、地元マカオからが21.4%を占めた。エキジビションを訪れたプロフェッショナルバイヤーの数は1.2万人で、マカオからが24.9%。民間主催のエキジビションに出展した744に限ると、香港からが42.4%、プロフェッショナルバイヤーの数は1.1万人で、マカオからが25.6%だった。出展者628人から回答を得たアンケート調査結果によれば、売上の97.6%が商品販売によるもので、支出の54.4%をブース賃料が占めたという。

 今年上半期累計のMICE開催件数は前年の同じ時期から79件増の734件、参加・入場人数は横ばいの68.5万人だった。会議の開催件数は77件増の707件、インセンティブ活動は1件増の7件で、参加者数はそれぞれ19.4%減の13.7万人、24.9%減の1.4万人。エキジビションは1件増の20件で、入場者数は7.5%増の53.4万人。今年上半期に開催された20件のエキジビション主催者提供資料によれば、売上合計は8389万マカオパタカ(約10億9883万円)、経費合計は9185万マカオパタカ(約12億0310万円)。民間主催の18件に限った売上は8028万マカオパタカ(約10億5155万円)で、売上から経費と政府及びその他機関による補助を除いた利益は4373万マカオパタカ(約5億7280万円)で、前年の5119万マカオパタカ(約6億7051万円)を下回った。

 近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。

2019年第2四半期に開催された国際カジノ見本市「G2Eアジア2019」エキジビション会(資料)=2019年5月21日、ザ・ヴェネチアン・マカオにて本紙撮影

2019年第2四半期に開催された国際カジノ見本市「G2Eアジア2019」エキジビション会(資料)=2019年5月21日、ザ・ヴェネチアン・マカオにて本紙撮影

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