マカオ、19年第3四半期の旅客総消費額対前年17.2%減の約2051億円…1人あたり平均24.9%減の約2万円で4四半期連続マイナス

 マカオは人口約67万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

 昨年(2018年)の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)は3580万3663人で、前年から9.8%増。このうち中国本土旅客は13.8%増の2526万0556人で、全体の70.6%を占めた。年間訪マカオ旅客数が3000万人の大台を突破するのは5年連続のこと。今年に入って以降も前年を上回るペースで進捗している。

 マカオ政府統計調査局は11月19日、今年第3四半期(2019年7〜9月期)の旅客消費調査(ギャンブル消費を除く)結果を公表。今年第3四半期の旅客総消費額は前年同時期から17.2%減となる152.0億マカオパタカ(日本円換算:約2051億円)。内訳は宿泊を伴う旅客が20.0%減の121.9億マカオパタカ(約1645億円)、日帰り旅客が3.2%減の30.1億マカオパタカ(約406億円)。

 今年第1〜第3四半期累計の旅客総消費額は前年同時期から6.7%減となる478.3億マカオパタカ(約6454億円)。内訳は宿泊を伴う旅客が9.4%減の373.9億マカオパタカ(約5046億円)、日帰り旅客は入境旅客数が30.6%増だったことを受けて4.6%増の104.5億マカオパタカ(約1410億円)に。

 今年第3四半期の旅客1人あたりの平均消費額は24.9%減となる1532マカオパタカ(約2万0670円)で、4四半期連続マイナス。国・地域別では、訪マカオ旅客の大半を占める中国本土旅客が26.7%減の1691マカオパタカ(約2万2820円)、中国本土からの個人旅客に限ると13.8%減の2172マカオパタカ(約2万9310円)。

 宿泊を伴う旅客については19.1%減の2545マカオパタカ(約3万4340円)、日帰り旅客が21.6%減の587マカオパタカ(約7920円)。

 消費分類別では、ショッピングが全体の45.2%を占めたほか、宿泊が26.9%、飲食が20.5%。旅客1人あたり平均ショッピング消費額は32.5%減の693マカオパタカ(約9350円)で、内訳は化粧品及び香水が35.4%減の219マカオパタカ(約2960円)、食品系土産が13.5%減の218マカオパタカ(約2940円)。渡航目的別では、コンベンション・エキジビション参加を目的とした旅客の1人あたり平均消費額が最も高く、67.4%増の4319マカオパタカ(約5万8280円)。一方、リゾートステイ目的は20.7%減の2231マカオパタカ(約3万0110円)、ショッピング目的は11.3%減の2044マカオパタカ(約2万7590円)。

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun