マカオ、19年1〜9月累計の犯罪件数は微増…対前年0.4%増の1万0598件…保安庁長官「カジノが治安に与えるマイナス影響なし」

 マカオ保安庁は11月25日午前に今年(2019年)1〜9月の犯罪統計及び法執行状況報告記者発表会を開催。今年1〜9月累計の犯罪件数は前年同期から0.4%の微増となる1万0598件だった。

 暴力犯罪に限ると16.2%増の523件だったが、誘拐、殺人、厳重傷害などの厳重暴力犯罪事案はゼロまたは低発生率という良好な状況を維持した。

 また、強盗事件は29.8%増の61件に上り、その多くがホテル周辺及び市街地の人の少ない場所で発生したものだった。これについて、マカオ保安庁の黄少澤長官は、(公共エリアの監視システムである)「天眼(スカイアイ)」の第4フェーズの整備が来年第1四半期にも完成予定となっており、およそ800台を人の少ない場所など安全リスクのあるエリアに設置することから、犯罪抑止効果が見込まれるとした。

 ゲーミング(カジノ)関連犯罪は19.5%増。黄長官は、カジノ施設周辺における取り締まりを強化して臨んだことによるものと説明。なお、カジノ関連犯罪において地元市民が加害者、被害者になったケースは極めて少なく、発生場所についても大部分はカジノ施設周辺にとどまっているとのこと。目下、カジノ業周辺において黒社会(反社会勢力)の異常な動きもなく、ゲーミング産業が治安に与えるマイナス影響は見受けられないとした。

マカオ保安当局による2019年1〜9月期犯罪統計及び法執行状況報告記者会見=2019年11月25日(写真:GCS)

マカオ保安当局による2019年1〜9月期犯罪統計及び法執行状況報告記者会見=2019年11月25日(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun