マカオ、19年1〜9月累計の犯罪件数は微増…対前年0.4%増の1万0598件…保安庁長官「カジノが治安に与えるマイナス影響なし」
- 2019/11/25 19:36
- 社会・政治
マカオ保安庁は11月25日午前に今年(2019年)1〜9月の犯罪統計及び法執行状況報告記者発表会を開催。今年1〜9月累計の犯罪件数は前年同期から0.4%の微増となる1万0598件だった。
暴力犯罪に限ると16.2%増の523件だったが、誘拐、殺人、厳重傷害などの厳重暴力犯罪事案はゼロまたは低発生率という良好な状況を維持した。
また、強盗事件は29.8%増の61件に上り、その多くがホテル周辺及び市街地の人の少ない場所で発生したものだった。これについて、マカオ保安庁の黄少澤長官は、(公共エリアの監視システムである)「天眼(スカイアイ)」の第4フェーズの整備が来年第1四半期にも完成予定となっており、およそ800台を人の少ない場所など安全リスクのあるエリアに設置することから、犯罪抑止効果が見込まれるとした。
ゲーミング(カジノ)関連犯罪は19.5%増。黄長官は、カジノ施設周辺における取り締まりを強化して臨んだことによるものと説明。なお、カジノ関連犯罪において地元市民が加害者、被害者になったケースは極めて少なく、発生場所についても大部分はカジノ施設周辺にとどまっているとのこと。目下、カジノ業周辺において黒社会(反社会勢力)の異常な動きもなく、ゲーミング産業が治安に与えるマイナス影響は見受けられないとした。