マカオの新・経済財政庁長官、カジノ経営権契約は「延長ではなく再入札」方針を継続…現行コンセッション満期近づく
- 2019/12/2 18:53
- 産業・経済
世界一のカジノ売上を誇る都市として知られるマカオ。現在、コンセッション(カジノ経営権契約)を結ぶ6陣営がおよそ40のカジノ施設を運営している。
現行のコンセッションについて、6陣営ともに2022年6月26日に満期を迎える予定で、6陣営のコンセッションの延長や新規枠の有無などを含む政府方針の動向に注目が集まっている。
マカオでは、今年(2019年)12月20日から新任の行政長官・賀一誠(ホー・ヤッシン)氏が率いる第5代政府が発足する。12月1日に主要高官の顔ぶれが公表されたばかりで、注目されたゲーミング行政を所管する博彩監察協調局(ゲーミング・インスペクション&コーディネーション局、DICJ)を擁する経済財政庁の長官には李偉農(レイ・ワイノン)氏が任命された。
12月2日午前、マカオ政府本部ビルで第5代政府の主要高官らの顔見せ記者会見が開催された。新・経済財政庁長官の李偉農氏は登壇した際、コンセッションについて言及。現政権が示す「延長ではなく、再入札」という方針を継続する意向を示した。李氏によれば、まずは(現行のコンセッション期間である)過去20年間の実践と経験について包括的な検証を行う必要があり、その結果をベースにゲーミング規制法を見直すほか、再入札におけるコンセッションの制定と執行にあたって新たな問題が発生する場合は随時対応を行うとのこと。また、ゲーミング業は多元的な利益をもたらすものだが、その中において公共の利益とマカオ人の福祉が最も重要であるとした。