マカオ、強盗被害を自作自演の中国人ギャンブラー逮捕…カジノの負けを家族に説明できないと思ってやった

 マカオ司法警察局は12月5日、架空の強盗被害をでっち上げたとして中国本土出身の自称無職の女(35)を虚構犯罪(狂言)容疑で逮捕したと発表。

 同局の発表によれば、女は同月4日午後8時頃、コタイ地区にあるカジノIR(統合型リゾート)周辺を単独で歩いていた際、貨幣両替を取り扱っているという男2人から両替を持ちかけられ、人民元に両替しようと思って10万香港ドル(日本円換算:約139万円)を手渡したところ、このうちの1人に持ち逃げされてしまい、追いかけたが見つからなかったとして治安警察局に通報してきたという。

 その後、治安警察局から案件を引き継いだ司法警察局が捜査に着手。現場付近に設置されているスカイアイと呼ばれる公共エリア監視システムに映った映像を分析したところ、女が話したような出来事は確認できなかったことから、自作自演の可能性もあるとみて捜査方針を変更。女に対してより詳しく事情を聞いたところ、実はカジノで負けてしまったと話しだし、負けた金額が10万香港ドルだったという。最終的に女は嘘の被害をでっち上げたことを認め、動機については家族からもらった10万香港ドルをカジノの負けで失ってしまったため、申し開きできないと思ってやってしまったと供述したという。警察では女を虚構犯罪罪で送検する方針。

 マカオでは、これまでにもしばしばカジノの負けを家族らに隠蔽する目的の狂言事案が報告されている。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は11月22日、治安警察局及び消防局と合同でマカオの4つの陸路イミグレーシ…
  2.  マカオの主要な空の玄関口・マカオ国際空港の運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は11月22日、昨年(2023年)のマカオの産業構造統計を公表。マカオ…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun