マカオ、17日連続で新型コロナの新規感染確認ゼロ…クルーズ船マカオ人乗客4人が帰還、隔離施設へ

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターは2月21日午後5時(現地時間、以下同)から定例記者会見を開催。同センターによれば、直近24時間以内に新たな新型コロナウイルス感染確認例はなかったとのこと。マカオにおける直近の新規感染確認は2月4日のことで、17日連続で新規感染確認ゼロとなった。これまでの累計患者数は10人で、最初の7人が武漢からの旅客、直近の3人がマカオ人。すでに治癒し退院した人の数は6人に上り、いずれも武漢からの旅客。残る4人についても軽症で、発熱や呼吸困難といった症状はないとのこと。

 マカオ政府は、一連の春節イベントの中止、世界遺産含む文化施設の一時休館、カジノ・娯楽施設の一時休業といった観光都市としての魅力をあえて消すと同時に、中国本土との往来を物理的に制限すること、マカオ住民に対しても不要不急の外出を控えさせる策などを講じることで、これまでのところ感染拡大の食い止めに成功しているといえる。

 このほか、クルーズ船のマカオ人乗客の帰還も相次いだ。20日にはカンボジア南部のシアヌークビルへ入港していた「ウエステルダム号」のマカオ人乗客2人が香港国際空港から港珠澳大橋経由の陸路でマカオへ到着。いずれもカンボジアで受けた検査結果は陰性だったという。22日未明には、横浜港の「ダイヤモンドプリンセス号」のマカオ人乗客2人が香港政府がチャーターしたキャセイパシフィック航空機で香港国際空港へ到着し、専用車で港珠澳大橋経由の陸路でマカオへ到着。4人は経過観察のためマカオ到着後すぐにコロアン島にある隔離施設へ移送されたとのこと。22日朝にさらに1人が帰還。

2月21日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる定例記者会見(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

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