マカオ 20年3月貨幣・金融統計公表…居民預金残高2ヶ月連続減
- 2020/5/5 12:58
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は5月5日、今年(2020年)3月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が前月から2.7%、通知預金が1.9%のそれぞれ減少となり、M1は2.1%下落。準通貨負債は1.1%下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.2%減少(2ヶ月連続減)、金額は6793億マカオパタカ(日本円換算:約9兆0460億円)となった。前年同月との比較では、M1が2.3%下落、M2が2.6%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが31.8%、香港ドルが46.1%、人民元が7.3%、米ドルが12.8%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.2%減の6614億マカオパタカ(約8兆8076億円)で2ヶ月連続のマイナス、非居民による預金残高は2ヶ月連続のプラスとなる1.2%増の2674億マカオパタカ(約3兆5609億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.7%増の2564億マカオパタカ(約3兆4144億円)で2ヶ月連続増加となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.3%減の1兆1852億マカオパタカ(約15兆7829億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.8%、46.6%、6.2%、25.5%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から1.5%上昇の5340億マカオパタカ(約7兆1111億円)。対外民間部門への融資は7.3%増の6078億マカオパタカ(約8兆0939億円)。民間部門へ融資額は合計で4.5%上昇の1兆1418億マカオパタカ(約15兆2049億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.9%、46.5%、7.1%、26.8%。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年3月末時点で前月末から1.3ポイント上昇の58.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は4.4ポイント上昇の96.3%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ55.9%、53.0%水準。不良債権比率は0.3%を維持。