マカオ、オーバーステイの韓国人旅客が偽造書類使いホテル宿泊…職務質問きっかけで発覚
- 2020/5/10 14:44
- 社会・政治
マカオ治安警察局は5月9日、偽造書類を使ってホテルチェックイン手続きを行い宿泊したとしてオーバーステイ状態にある韓国人旅客の男(37)を文書偽造罪で逮捕、検察院送致したと発表。
マカオでは、旅客の入境時にパスポートにスタンプが押されず、滞在ステイタスや滞在期限などが記された入境申報表(アライバルカード)と呼ばれる書類が発行され、マカオ滞在中はパスポートともに携行しなくてはならない。合法的に滞在していることを証明するものとなり、ホテルのチェックイン手続き時に提示が求められる。
警察発表によれば、4月29日にコタイ地区で職務質問を行った際、韓国人の男が入境申報表を提示できなかったことから、詳しく事情を聞くため警察署に同行させたとのこと。調査の結果、男がオーバーステイ状態にあることが発覚。所持品検査を実施したところ男がホテルのルームキーを2枚所持していたため、ホテルに問い合わせたところ、男は4月26日から5月1日までの滞在予定で、チェックイン手続き時に入境申報表を紛失したと説明し、スマートフォンに保存されている入境申報表の写真を提示したという。
男は警察の調べに対し、ホテル宿泊はカジノでプレイしていた際に無償提供(いわゆるコンプ)されたものだとし、写真を見せてチェックイン手続きを行ったことを否認したとのこと。ただし、警察が男のスマートフォンの中から入境申報表の画像を発見。これについて説明を求めたところ、友人から送られてきたもので、友人がソフトウエアを使って内容を改ざんしたと答えたという。その後、治安警察局出入境管理庁でこの画像にある入境申報表が偽造されたものであることが確認された。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として、マカオでは3月25日から外国人の入境を禁止する措置が講じられている。出境に関する制限は特に設けられていないが、各国・地域において入境制限が強化されていたり、航空便のキャンセルが相次ぐ中、本来の居住地に戻ることが困難な場合に関しては、滞在期限が満了する前に出入境管理庁に出向いて申請を行うことで、個別事情を勘案して滞在期限延長の可否が判断されることになっている。