マカオ、高校と中学校に続き小学校も再開へ…約4ヶ月ぶり=33日連続新型コロナ新規感染確認なし
- 2020/5/12 9:24
- 社会・政治
昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行拡大を受け、マカオでも水際対策を強化するなどより厳格な防疫措置が講じられている。
マカオにおける5月11日までの累計感染者数は45人で、内訳は輸入性症例が43人、輸入関連性症例が2人。これまでのところ市中感染例は確認されていない。直近の新規感染確認は4月8日のことで、実に33日連続で新規感染確認ゼロとなっており(輸入関連性症例に限ると44日連続ゼロ)、域内における状況は落ち着いているといえる。
マカオでは、1月下旬の春節(旧正月)前に公立・私立の別なくすべての学校が休校となり、現在まで長期にわたって継続中。マカオ政府は「停課不停學(休校中も学習を止めない)」を掲げ、各学校がオンラインを活用した自宅学習支援を行っている。
域内の状況が落ち着いたことを受け、高中(日本における高校に相当)=生徒総数約1万3000人が5月4日、初中(中学校)=同2万7000人が5月11日から防疫措置を講じた上でそれぞれ再開済み。幼稚園から高中までの教育行政を管轄する教育青年局(DSEJ)は5月11日、小学校についても4〜6年生は5月25日から、1〜3年生は6月1日から再開すると発表。なお、幼稚園と特殊教育校については学年末(7月)まで再開しない可能性も含めて検討中とした。
中学校の再開初日となった5月11日に同局職員が22校を巡回したところ、いずれも事前準備をしっかり整えており、スムーズだったという。各学校では登校口に消毒マットを敷き、生徒は健康申告書(発熱や呼吸器系症状の有無などの確認)を提示した上、検温と手指の消毒が行われる。登校口でのチェックや教室間移動の際は適切な距離を保つことが求められ、登下校時、校内でもマスク着用を必須とするなどの防疫措置が講じられる。体育の授業については当面のところ座学メインで実施されているようだ。
学校再開にあたり、事前にマカオ在住の教職員全員とマカオに隣接する中国広東省珠海市在住で越境通勤、通学する教職員と生徒に対する新型コロナウイルス核酸検査(NAT=Nucleic Acid Test)が実施され、結果は全員が陰性だった。
マカオの学校は9月スタートのセメスター制(前期・後期制)で、現在は後期の途中にあたり、学年末の7月が迫りつつある。