「マカオLRT」が約1時間にわたって運行できず…原因は電源障害か=東京ゆりかもめと同タイプの新交通システム

新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」運営会社は7月7日夕方、同日午前7時頃から約1時間にわたってタイパ線の海洋駅と蓮花口岸駅の間で列車がストップし、運行できない状態になったと発表。トラブル原因については電源障害とみられる。

同社によれば、列車運行システムの再起動を試みたが成功せず、事前に策定した緊急マニュアルに沿って午前7時40分に代替バスを用意したとのこと。その後、午前8時10分頃に前線で運行を再開したという。

マカオLRTは東京のゆりかもめと同タイプとなる三菱重工の全自動無人運転車両システム(Automated Guideway Transit=AGT)を採用しており、昨年(2019年)12月10日にタイパ線の9.3キロ、11駅の区間で営業運転を開始した。沿線には香港や広東省主要都市との間を結ぶ高速船が発着するタイパフェリーターミナル、マカオ国際空港、広東省珠海市の横琴新区との陸路のボーダーにあたるコタイ・イミグレーションといった陸海空の玄関口のほか、大型カジノIR(統合型リゾート)が密集するコタイ地区、著名観光地のタイパヴィレッジ、高層マンションが建ち並ぶ新興住宅街が存在する。すでに開業8ヶ月目を迎えているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴う入境制限を含む防疫措置が1月後半から本格的に講じられ、インバウンド旅客数が激減したことなどを受け、利用者数は低迷している。

なお、電源障害とみられるトラブルは開業直後の昨年12月29日午後にも発生しているが、以降、同種のトラブルは特に報告されていなかった。

マカオLRTタイパ線の起点となるタイパフェリーターミナル駅に停車中の列車=2019年12月10日本紙撮影

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