マカオの20年10月新規住宅ローン承認額が2ヶ月ぶり下落に

 マカオ政府金融管理局が12月11日に公表した今年(2020年)10月の住宅及び商業物件向けローン関連統計によれば、対前月の新規ローン承認額は住宅不動産向けが2ヶ月ぶりに下落、商業不動産向けは3ヶ月ぶりの下落となった。

 今年10月の新規住宅ローン貸付承認総額は前月から59.8%減の27.4億マカオパタカ(日本円換算:約359億円)。約4割増だった前月から反動減となり、対前月2ヶ月ぶりのマイナスに。このうち、マカオ居民(=マカオ居民IDカード保有者)向けが前月から47.2%減の27.0億マカオパタカ(約354億円)で、全体の98.7%を占めた。非居民向けについても減少で、3500万マカオパタカ(約5億円)に。直近3ヶ月でみると、今年8月から10月の新規住宅ローン貸付承認額の月次平均値は48.1億マカオパタカ(約630億円)で、今年7月から9月との比較で27.9%減。

 なお、プレビルド(未完成)物件に対する新規貸付承認額は前月から33.8%減の3.5億マカオパタカ(約46億円)。前年同月比では40.8%増。

 新規商業物件向けローン貸付承認額は前月から50.7%減となる30.5億マカオパタカ(約400億円)。こちらは対前月で3ヶ月ぶりのマイナスだった。このうち、マカオ居民向けが50.4%減の30.1億マカオパタカ(約394億円)で、全体の98.8%を占めた。非居民向けについても66.9%減の3600万マカオパタカ(約5億円)に。直近3ヶ月でみると、8月から10月の月次平均値は44.9億マカオパタカ(約588億円)で、7月から9月との比較で13.2%増。

住宅が密集するマカオ半島の町並み(資料)=2020年7月本紙撮影

 今年10月末時点の住宅ローン融資残高は前月から0.3%、前年同月から2.5%のそれぞれ増となる2347.1億マカオパタカ(約3兆0750億円)。マカオ居民が占める割合は94.4%。マカオ居民向けの住宅ローン融資残高は前月から0.3%増、非居民については0.7%増。

 商業物件向けローン融資残高は期内に多くの大口融資が完済されたことを受けて前月から0.6%減、前年同月から4.9%減となる1730.0億マカオパタカ(約2兆2665億円)。マカオ居民が占める割合が93.3%。商業物件ローン融資残高はマカオ居民向けが前月から0.5%減、非居民向けが1.2%減。

 今年10月末締めの住宅ローン延滞率は0.27%で、前月から横ばい、前年同月から0.03ポイント上昇。商業物件向けローン延滞率は0.42%で、前月から0.03ポイント下落、前年同月から0.03ポイントの上昇だった。

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