香港、12/23単日の新型コロナ新規感染確認数53人…2日連続で1ヶ月内最少更新=英国からの帰郷者2人が変異種に感染
- 2020/12/23 19:09
- 香港・大湾区
香港では、新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」を迎えている。
香港政府は12月23日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が53人だったと発表。内訳は市中感染が47人、輸入性が6人。新規感染確認数は4日連続で2桁にとどまり、前日に続いて直近1ヶ月の最少を更新した。ただし、市中感染のうち感染経路不明は前日から7人増の20人に。このほか、陽性予備群が40人超いるとのこと。
市内各所で集団感染(クラスター)も相次ぎ確認されており、この日も既知の複数事案(ヘアサロン、スーパー、音楽教室)に関連した感染確認があった。集合住宅(マンション、宿舎)における感染連鎖も続いている状況。
ここまでの香港における累計感染確認数は8354人、退院者数は7112人、死者数は133人。
近日、英国で感染力が強いとみられる変異種が出現したことを受け、香港政府は12月22日午前0時から英国からの旅客便の香港国際空港への乗り入れ及び過去14日以内に英国内に2時間以上滞在した人(香港居民IDカード保有者含む)の香港国際空港行き航空便への搭乗をそれぞれ禁止するなど水際措置を強化した。香港衛生当局によれば、輸入性事案のうち11人に関するウイルス検査を終え、留学先の英国から帰郷した2人について、ウイルス遺伝子配列が英国で出現した変異種と一致したとのこと。1人は12月7日にキャセイパシフィック航空CX252便に搭乗した14歳の男子学生で、クラスメイト3人と同行。もう1人は同月13日にヴァージン・アトランティック航空VS206便に搭乗した17歳の男子学生で、治療を受けた後、すでに治癒しているという。
このほか、12月23日未明に隔離検疫期間中の25歳の女性が医療機関を抜け出し、行方が分からなくなる事案が発生したことも明らかとなった。香港医管局によれば、23日未明に隔離施設内で体調不良を訴え、治療のため救急車で病院へ搬送。同日午前9時に減圧病室に入院する手配ができたが、病院側が10時頃にこの女性の不在に気づいたという。この女性は病院を抜け出したものとみられ、目下、警察が行方を追っているとのこと。なお、女性は本来22日に隔離期間が終了する予定で、22日の検査結果も陰性だったというが、女性の家族に感染者が確認されたため、隔離期間が2日間延長になっていたという。香港では12月18日にも感染が確認され隔離病室に入院中の63歳の男性が逃走する事件(20日夜に発見)が発生している。
記者会見では、医管局からまもなくクリスマスを迎えるにあたり、市民に対して大人数で集まって一緒に食事をしないことなど、警戒を維持して臨むよう呼びかけが行われた。