香港、1/8単日の新型コロナ新規感染確認数45人…流行ぶり返す、衛生当局「年末に人出が多く無症状感染者による伝播の可能性」
- 2021/1/8 18:40
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。
香港政府は1月8日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が45人だったと発表。内訳は市中感染が42人、輸入性が3人。新規感染確認数は20日連続で2桁にとどまったが、昨年11月21日以来最少(25人)だった1月6日から2日連続で増加した。感染経路不明は前日(7日)に第4波下で最少の5人を記録したが、8日は22人にまで急増。このほか、陽性予備群(初歩感染確認者)は40人超とのこと。
香港衛生当局は流行がぶり返したとの見方を示した上、最近の感染経路不明の感染確認者の中には会合に出席していないという人もおり、昨年末にかけて街頭の人出が多く、無症状感染者による伝播によって市中感染の連鎖が続いた可能性を指摘した。市民に対し、少しでも気分が優れないようなら、速やかに検査を受けるようにしてほしいと呼びかけた。香港では広く検査キットの配布が行われており、検査所も市内各所に設けられている。
依然として市内各所で集団感染(クラスター)や集合住宅(マンション、宿舎)における感染連鎖も続いている状況。第4波下で2度目のクラスターが出現した東九龍の藍田将軍澳トンネル工事現場では、この日4人の新規感染確認があり、累計32人となった。また、新たに市内のマンション3棟が複数の感染者が確認されたとして強制検査の対象に。
ここまでの香港における累計感染確認数は9153人。
香港政府は英国や南アフリカで感染力が強いとされる変異種のウイルスが出現したこと、クラスター及び感染経路不明事案が続いていることなどを受け、相次いで防疫措置の厳格化を図っている。飲食店での同席数を2人までとし、夕食時間帯の営業を禁止するなどの現行のソーシャルディスタンス措置を1月20日まで延長。幼稚園、小学校、中学校(日本の中学・高校に相当)は対面授業を見合わせる事実上の休校措置も旧正月休みまで継続することが発表済み。8日には毎年旧正月シーズン恒例の年宵市場(歳末マーケット)と車公誕新春市場の開催中止も発表された。