香港、1/11単日の新型コロナ新規感染確認数41人…各所で小規模クラスター出現続く
- 2021/1/11 19:27
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。
香港政府は1月11日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が41人だったと発表。内訳は市中感染が38人、輸入性が3人。新規感染確認数は23日連続で2桁にとどまったが、市中感染のうち感染経路不明は11人に上った。このほか、陽性予備群(初歩感染確認者)は40人以上とのこと。
依然として市内各所で集団感染(クラスター)や集合住宅(マンション、宿舎)における感染連鎖も続いている状況。前日出現した香港島と複数の離島を結ぶフェリーを運航する港九小輪の事案は、新たに船員3人と密接接触者1人の新規感染、さらには船員2人と密接接触者1人の初歩感染がそれぞれ確認され、感染及び初歩感染確認の合計は8人に。目下、衛生当局が船員およそ100人を密接接触者として追跡調査を進めている。このほか、プリンセスマーガレット病院作業療養部と青衣救急車デポでもそれぞれ3人ずつのスタッフ、救急員の感染及び初歩感染確認があった。さらに、スマートフォンや関連グッズを扱うショップが多数入居することで知られる旺角(モンコック)先達廣場でも店舗で働く1人が新規感染確認され、その家人と隣接する店舗のスタッフも初歩感染が確認された。また、新たに市内のマンション3棟が感染者が出現したことから強制検査の対象に。
ここまでの香港における累計感染確認数は9284人、退院者数は8468人、死者数は158人。
香港政府は英国や南アフリカで感染力が強いとされる変異種のウイルスが出現したこと、クラスター及び感染経路不明事案が続いていることなどを受け、相次いで防疫措置の厳格化を図っている。飲食店での同席数を2人までとし、夕食時間帯の営業を禁止するなどの現行のソーシャルディスタンス措置を1月20日まで延長。幼稚園、小学校、中学校(日本の中学・高校に相当)は対面授業を見合わせる事実上の休校措置も旧正月休みまで継続することが発表済み。香港では広く検査キットの配布が行われており、検査所も市内各所に設けられている。政府は11日から密接接触者を電話方式で追跡するための指揮所を稼働させ、規律部隊員約100人が任務にあたっている。