香港、2/1の新型コロナ新規感染確認数34人…今後10日間で局地ロックダウンによる強制検査を広範かつ頻繁に実施へ

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府は2月1日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が前日から19人減の34人だったと発表。内訳は市中感染が15人減の29人、輸入性が4人減の5人。市中感染のうち感染経路不明は8人で、前日から9人減、2日ぶりに1桁台に。このほか、翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は20人超とのこと。

 依然として市内各所で集団感染(クラスター)の出現が続いている状況で、市中に存在する無症状感染者が日常生活を送る中で感染を拡大させている可能性が指摘されている。近日、マンションの同一棟内、職場内での感染連鎖が多数確認されている。

 香港では、第4波下で感染者が複数出現したビル(マンション)の住民に対する強制検査、1月下旬からは感染例の集中する特定区域を対象とした局地ロックダウンによる強制検査が散発的に実施されている。香港政府は1日、強制検査対象とするビルの基準を引き締める(感染経路不明の感染者が出現、または環境サンプルでウイルスが検出されたビルすべてに)とともに、今後10日間にわたって局地ロックダウンをより広範かつ頻繁に実施する方針を明らかにした。また、ソーシャルディスタンス措置(飲食店のイートインは1テーブルあたり2人までに制限、飲食店の夕食時間帯以降の営業禁止、バー・美容院・劇場・カラオケ店ほか多業種を対象とした閉鎖令など)を春節(旧正月)ホリデー後の2月17日まで延長することも発表。

 ここまでの香港における累計感染確認数は1万0487人、退院者数は9474人、死者数は182人。

 香港で第4波が続く一方、海を隔てて隣にある人口約68万人のマカオでは、封じ込めに成功している。1月21日に約7ヶ月ぶりの新規感染確認があったが、ドバイからの入境者(帰郷者)で、輸入性事例にあたる。市中における感染確認に関しては2月1日まで309日連続ゼロ。すでに中国本土との往来制限の緩和が進み、中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある中でも長期にわたって市中感染ゼロを維持できていることから、域内、周辺地域、世界の流行状況に応じて迅速に防疫措置の内容を調整する方策が機能しているといえる。マカオ当局では、外地での感染リスク及びマカオへの流入防止対策として、春節(旧正月)ホリデーは外遊を避け、マカオに留まるよう呼びかけている。

局地ロックダウン対象区域内にある住戸を訪問し、強制検査受検のサポートを行う政府民生事務総署のスタッフ=2021年1月31日(写真:news.gov.hk)

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