香港、3/4の新型コロナ新規感染確認数9人…市中感染6人中感染経路不明は1人

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府の発表によれば、3月4日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から4人減の9人だった。1桁となるのは2月18日以来のこと。内訳は市中感染が8人減の6人、輸入性が3人増の3人。市中感染が1桁となるのは2日ぶり。市中感染のうち感染経路不明は7人減の1人で、5日連続で1桁台に。翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)についても10人以下とのこと。

 近日、尖沙咀にある大型ショッピングモール「K11 MUSEA」内の中国料理レストラン「名潮食館」でのランチをきっかけにしたクラスターが発生し、規模拡大の様相を呈している。この日の感染確認者のうち1人は同フロアにある宝飾品店のスタッフだった。前日の感染確認者のうち1人についても同モール内の映画館訪問歴があることも判明。また、香港衛生当局による名潮食館店内の48ヶ所の環境サンプル調査で、3ヶ所から陽性反応が出たことも明らかにされた。香港衛生当局は、モール内で働く人に対する強制結果を再実施するとした。

 なお、この日の輸入性感染者のうち、フィリピンから到着したホームヘルパーが変異株ウイルス501Yに感染していたという。これまでに香港で確認された変異種ウイルス感染者は51人。内訳は英国型が34人、南アフリカ型が7人、ブラジル型が4人、未分類が6人とのこと。

 最近の感染確認者数は増減を繰り返しながらも第4波下では低位にあるが、依然として市内各所で集団感染(クラスター)の発生や感染連鎖が続いている状況。感染経路不明も毎日のように一定数が確認されていることから、市中に存在する無症状感染者が日常生活を送る中で感染を拡大させている可能性も指摘されている。香港は人口密度が高く、交通機関も発達しており、エリアを跨ぐ人の移動が多い土地柄。

 ここまでの香港における累計感染確認数は1万1056人、退院者数は1万0593人、死者数は201人。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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