マカオが香港からの入境者に対する隔離検疫期間を短縮…21日間から14日間に
- 2021/3/19 20:48
- 社会・政治
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。
世界各地で変異種ウイルスの出現や14日間の隔離検疫期間満了後に感染確認例が相次いだことを受け、マカオ政府は1月21日から隔離検疫期間満了後も一定の自己健康追跡期間を設定している。
隔離検疫期間はマカオ入境前の滞在地によって、14日間または21日間となっているが、隔離検疫期間満了後のそれぞれ少なくとも14日間、7日間が自己健康管理期間となる。自己健康管理期間満了予定日の1日前に新型コロナウイルスPCR検査を受け、その結果が陰性であれば自己健康管理措置が解かれるというもの。自己健康管理中は厳格な個人防疫措置を講じることが求められる。
マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは3月18日、香港における最新の新型コロナ流行状況を鑑み、同月20日正午からマカオ入境前の14日間香港に滞在していた人に対する隔離検疫期間を14日間に短縮する(これまでは21日間)と発表。隔離検疫期間満了後の自己健康管理期間はこれまで通り7日間。すでに香港からマカオへ入境し、隔離検疫期間中もしくは自己健康管理期間中の人にも適用されるとした。
香港では昨年(2020年)11月下旬から流行第4波が続いており、近日も複数のクラスターが発生しているものの、市中感染例及び市中感染例における感染経路不明の数は低水準にあり、このところは市中感染例における変異株ウイルスも確認されていない状況。
ここまでのマカオにおける新型コロナの感染確認数は累計48人。内訳は域外からの輸入性が46人、輸入関連性事案が2人。市中感染例は3月19日まで355日連続ゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。すでに中国本土との往来制限の緩和が進み、PCR検査陰性証明の提示などの条件をクリアすれば隔離検疫免除で往来可能な状況。中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある中でもゼロを維持できていることから、水際措置が機能しているといえる。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影