香港、3/21の新型コロナ新規感染確認数8人…2日連続1桁、フィットネスクラスターは累計142人に
- 2021/3/21 18:06
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。
香港政府の発表によれば、3月21日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から横ばいの8人だった。2日連続で1桁に。内訳は市中感染が3人減の4人で、こちらも2日連続で1桁、輸入性は3人増の4人。市中感染のうち感染経路不明は横ばいの1人で、7日連続で1桁を維持した。翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)については10人超とのこと。
この日の新規感染者のうち1人が近日認知された香港島の西營盤地区にあるフィットネスセンター「Ursus Fitness」におけるクラスター事案に絡むもの。このフィットネスセンター関連の感染確認者の累計は142人となった。また、初歩感染確認者のうち5人もこの事案に絡んでいるという。香港衛生当局では、近日のフィットネスクラスター絡みの感染確認者はすべて検疫センターに移送された中から見つかっていることを挙げ、状況は落ち着きつつあるとの見方を示した。
感染経路不明の1人はパキスタン国籍の自称無職の男性で、当局による調査に非協力的といい、住所も明らにしていないとのこと。この男性は3月19日に九龍・クントン地区で非法集結により逮捕されており、逮捕当日にめまいを訴え入院した後、ウイルス検査で陽性確認された。20日に抗体検査結果も陽性だったことが判明しており、感染してから時間が経過していた可能性もあるという。
ここまでの香港における累計感染確認数は1万1380人、退院者数は1万0875人、死者数は203人。
3月上旬にフィットネスクラスターが発生し、大規模化したことを受け、近日は特定のビル(マンション)や区画を封鎖する局地ロックダウン手法を用いた強制検査が頻繁に実施されている。飲食店における深夜時間帯のイートイン禁止や1卓あたりの同席者を4人までに制限するソーシャルディスタンス措置、屋内外公共場所及び交通機関利用時のマスク着用義務、公共の場所での集まりを4人までとする集団制限措置についても3月31日まで延長。また、屋内外のスポーツ施設、ジム、エステ・ネイルサロン、マッサージ店、娯楽施設(劇場、テーマパーク、博物館、展覧会場、映画館等)、遊技場(ビリヤード場、ボーリング場、スケート場)、ゲームセンターは3月31日まで条件付きで営業、サウナ、パーティールーム、ナイトクラブ、カラオケ、麻雀店、プールは通知があるまでの期間営業停止となっている。
香港では、2月26日から保健医療及び感染症対策業務の従事者、60歳以上、老人ホーム及び障害者施設の入居者と従業員、越境運輸及び港湾業務の従事者等の高リスク群を対象として新型コロナワクチンの接種計画がスタート。その後、3月9日から対象範囲が飲食店、市場、スーパー、交通機関職員、建設業関係者、学校教職員、観光業関係者などに拡大されたほか、中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の新型コロナワクチンに加え、ドイツ・ビオンテック製のmRNAワクチン「Comirnaty」の接種もスタートしている。いずれも2回接種が必要とされるもの。16日から接種対象が再拡大され、新たに30〜59歳、香港以外で就学する16歳以上の学生、ホームヘルパーが加わり、対象者数は総人口の約8割となる500万人超に達している。