マカオがネパールとブラジルからの入境者に対する隔離検疫期間を延長…21日間から28日間に=28日間検疫対象は計5ヶ国に
- 2021/4/26 9:34
- 社会・政治
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。
世界各地における変異株ウイルスの出現や、近隣の香港では隔離検疫期間満了後に市中へ出てから感染確認される例も相次いでいる。こういった状況の中、マカオ政府は1月21日から隔離検疫期間満了後も一定の自己健康追跡期間を設定している。
目下、マカオにおける隔離検疫期間は入境前の滞在地によって、14日間、21日間、28日間となっている。隔離検疫期間が14日間または21日間の場合、満了後のそれぞれ少なくとも14日間、7日間が自己健康管理期間とされる。自己健康管理期間満了予定日の1日前に新型コロナウイルスPCR検査を受け、その結果が陰性であれば自己健康管理措置が解かれるというもの。自己健康管理中は厳格な個人防疫措置を講じることが求められる。
マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは4月25日、ネパールとブラジルにおける昨今の流行状況の変化を受け、同月26日午前0時以降に上記の2ヶ国からのマカオ入境者に対する隔離検疫期間を21日間から28日間に延長すると発表。すでに入境済みで隔離検疫期間中の者にも適用されるとした。28日間検疫の対象国は、インド、パキスタン、フィリピン(いずれも4月19日午前0時から)と合わせて5ヶ国に。
同センターによれば、4月25日にネパールの首都カトマンズから10人の客を乗せたチャーター機がマカオ国際空港へ到着し、うち5人が到着後すぐに実施された抗体検査で陽性(PCR検査は4人が陰性、1人が結果不確定で26日に再検査予定)となり、いずれも過去に感染歴がある可能性があるとのこと。残る5人のPCR検査結果は陰性だったが、慎重を期すため、10人全員をコロアン島にある公共衛生臨床センターに移送し、経過観察およびより詳しい検査を実施するとした。
4月25日までのマカオにおける新型コロナの感染確認数は累計49人。内訳は域外からの輸入性が47人、輸入関連性事案が2人。市中感染例は392日連続ゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。すでに中国本土との間では往来制限の緩和が進み、PCR検査陰性証明の提示などの条件をクリアすれば隔離検疫免除で往来可能な状況。中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある中でもゼロを維持できていることから、水際措置が機能しているといえる。