マカオ、2021年1Qの旅客総消費額は対前年23.5%増…1人あたり平均は1.3倍増=中国本土からのインバウンド旅客がけん引

 マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

 昨年(2020年)は1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症防疫対策の一環で入境制限を含む厳格な水際措置が講じられた影響でインバウンド旅客数が激減。ただし、マカオと中国本土における流行状況が落ち着いたことから、昨年第3四半期以降にかけて両地の間の往来制限は段階的に緩和された。以降、中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある状況となっている。

 マカオ政府統計調査局は5月21日、今年第1四半期(2021年1〜3月)の旅客消費調査(ギャンブル消費を除く)結果を公表。インバウンド旅客数が前年同時期から46.0%減の173万8428人となった中、旅客総消費額は23.5%増となる61.8億マカオパタカ(日本円換算:約842億円)に。内訳は宿泊を伴う旅客が48.0%増の55.9億マカオパタカ(約762億円)、日帰り旅客が52.1%減の5.9億マカオパタカ(約80億円)。第4四半期との比較では、宿泊を伴う旅客の消費は増、日帰り旅客では減だった。

 今年第1四半期の旅客1人あたりの平均消費額は前年同時期から1.3倍増となる3556マカオパタカ(約4万8460円)に。中国本土旅客の限ると倍増の3647マカオパタカ(約4万9700円)で、中国本土の個人旅客については2.3倍増の7132マカオパタカ(約9万7200円)に達した。宿泊を伴う旅客の1人あたり平均は1.4倍増の6084マカオパタカ(約8万2900円)、日帰り旅客は0.7%減の719マカオパタカ(約9800円)。

 消費分類別では、ショッピングが全体の64.1%を占めた。以下、飲食が16.2%、宿泊が15.9%の順。旅客1人あたり平均のショッピング消費額は2.4倍増の2280マカオパタカ(約3万1100円)で、購入品目は化粧品・香水が2.3倍増の700マカオパタカ(約9500円)、ハンドバッグ・靴類が5.6倍増の456マカオパタカ(約6200円)、衣料品が4.1倍増の400マカオパタカ(約5500円)。渡航目的別ではバケーションを目的とした旅客の1人あたり平均消費額が最も高く、2.0倍増の6790マカオパタカ(約9万2500円)に上った。以下はショッピング目的が72.7%増の4203マカオパタカ(約5万7300円)、親族訪問目的が1.8倍増の3107マカオパタカ(約4万2300円)の順。

中国本土からのインバウンド旅客数が復調傾向を維持しているマカオ。写真は著名観光名所の世界遺産・聖ポール天主堂跡前(写真:MGTO)

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