マカオ 2021年4月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高2ヶ月ぶり減

 マカオ政府金融管理局は6月4日、今年(2021年)4月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.5%増、通知預金は3.0%減となり、M1は2.1%下落。一方で、準通貨負債は0.1%増。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.2%減の6981億マカオパタカ(日本円換算:約9兆5732億円)となった。前年同月との比較では、M1が2.5%下落、M2が2.3%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.8%、香港ドルが50.0%、人民元が5.4%、米ドルが8.0%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.2%減の6791億マカオパタカ(約9兆3126億円)で2ヶ月ぶり減、非居民による預金残高については1.9%増の3612億マカオパタカ(約4兆9532億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.1%減の2639億マカオパタカ(約3兆6189億円)で2ヶ月連続のマイナスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.4%増の1兆3042億マカオパタカ(約17兆8897億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.1%、51.1%、5.7%、21.2%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.2%増の5414億マカオパタカ(約7兆4264億円)。対外民間部門への融資は4.7%増の7389億マカオパタカ(約10兆1355億円)。民間部門へ融資額は合計で2.8%増の1兆2803億マカオパタカ(約17兆5618億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ15.8%、37.9%、14.5%、28.7%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年4月末時点で前月末から0.2ポイント上昇の57.4%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.3ポイント上昇の98.2%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ61.4%、61.5%水準。不良債権比率は前月末から0.01ポイント下落の0.37%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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