香港、6/29の新型コロナ感染確認は輸入性の1人のみ…直近2人の市中感染者が輸入関連性事案へ変更、22日連続市中感染確認ゼロに

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 しかしながら、6月に入って以降、上旬に1家族の女性3人、24日には空港での業務に従事する男性1人、27日には空港業務従事者の密接接触者の中から1人の市中感染確認例があった。

 香港政府の発表によれば、6月29日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は1人で、輸入性(英国からの入境者)だったとのこと。

 また、24日に感染確認された空港での業務に従事する男性について、ウイルスゲノム解析を行ったところ、別の3人の輸入性感染例のものと一致したことが判明したため、これまで暫定的に感染経路不明の市中感染例としていたが、27日に感染確認された密接接触者と併せて輸入関連性事案に変更すると発表された。これにより、香港では22日連続で市中感染ゼロが続いているということになった。

 香港における過去14日間(6月15〜28日)累計の新規感染確認は42人で、内訳は輸入性事案が40人、輸入関連性事案が2人。ここまでの累計感染確認数は1万1922人(擬似事案1人含む)。

 このほか、英国における近日の変異株流行状況の変化を鑑み、7月1日から英国から香港への民間航空機の着陸が禁止となることも発表された。加えて、英国のリスクカテゴリーが「A1」(極めて高リスク)が変更され、経由便を利用しての香港入りも困難となる見通し。

 なお、香港の6月28日午後8時時点のワクチン接種率は32.0%(1回目の接種完了)、21.1%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は361万2745回、1日あたり接種回数は5万1320回(7日移動平均値4万9448回)。

 6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに450日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。香港の市中感染ゼロが28日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が再開するとされたが、その後に市中感染確認が2例出現したことで見通しが不明となったものの、いずれも市中感染から輸入関連性に変更となったことで、再び実現の可能性が近づいたといえる。現時点で具体的なスケジュールは未発表。

香港国際空港(資料)-本紙撮影

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